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そこにあるのはただ絶望とこの世の終わりを思わせる闇のみ。

それが少しずつ原型をとりはじめた。まるで世界中のものが全てここに集結しているような……背中に悪寒が走る。


「あ、自己紹介してなかったね。僕はディスターラ。第7の神【邪神】さ」


第7の神……という単語を聞いてルミドールがピクンと反応する。

それはカリンたちも同じであった。

そう、それは当たり前のはず。

神はTRPGの設定上、6人しかいなかったはずだ。しかも【邪神】なんて名前の神の種類はいなかった。


地の神[ダイタン]がこの世界を作り出した。

水の神[アクアリス]が水をばら撒いた。それが泉となり湖となり、海となった。

火の神[バグラン]が太陽の核を作り出し、余った余力で世界に火を起こした。

風の神[ファラン]が風を生み出した。

光の神[ライリス]が光を生み出し、太陽の核に光を与えた。

闇の神[ウィロウ]が闇を生み出し、月を創り、影を創り出した。


……これがこの世界の神話だ。

この6人はどこでも知られていて、誰もが崇拝し、憧れ、恐怖する。

しかし今、7人目の神と名乗るヂィスターラが現れた。


「……邪神、貴方が神だという証拠を見せて下さい」


ゲームの製作者であるカリンが言う。


すると邪神と名乗るそれは一瞬キョトンとし、次の瞬間には大笑いをし出す。


「あーははは、君は全く面白いねぇー……証拠かぁ」


そう言って邪心と名乗るそれは考え出す。

しばらくの間があり、そろそろ声をカリンがかけようと思った時、大声で叫んだ。


「そうだ!ねぇねぇ、加護とかそういうのをぱーっとをあげたら証拠になるかなぁー」


加護とは、その人物や物、建物に至るまで神が好んだものにつけられる物である。

加護があれば、魔法であればその属性が強くなったり、物であればより神にちかずける……などというものだ。

確かに加護があればそれはカリンたちもそいつが邪神だと認める他ない。

ステータス確認をしては……と、カリンは考え他のだが、ステータス確認保護魔法がかけられていて見ることは不可能のようだ。

仕方がないので邪神のいうことに頷く。


「じゃぁ、いっくよぉー」


そう言った瞬間、カリン一行(ルミドール含む)に、激痛が走る。

まるで身体中がスパークしているようだ。


「えーっと…おや?カリンちゃんは面白いスキル持ってるなぁ。いや、スキルじゃないな、職業か。うーんと、教えてあげてもいいけど……ま、今度でいいや!」


そう意地悪に彼は言うと。パチンと指を鳴らした。

浮かび上がるのは全員のステータス。

そこに書かれてあったのはこうだ。


NEW 新しい職業、スキルを獲得しました。

・邪神の加護…ランクS+


ランクとは、基本的にそれがどれだけ凄いか……というものを表す印だ。

Fから始まり、CやDを通過したのちA・A+・A++・S・S+という風に続いていく。


・魔◯◯内容がまだ封印されています。内容はわかりません。

NEW 世界情勢。

・この後89%の確率で5ヶ月以内に、壮絶で苦しい戦いが待っています。

それは世界を破壊し尽くしかけ、この世の終わりとも言えるべきでしょう。


……と。


「 っ!?」


「……そんなに警戒しなくてもいいよ、カリン。いや……ゲームマスター」


「何故……それを……」


GMなんて単語は、この世界ではイレギュラー。それを知るものなんて、いない筈……なのだ。


「ふふふ、気になるかい? 僕はこの世界だけの神じゃないんだ」


「どういう……」


「僕は次元を超えることができる。他の神とは違ってね。んで、面白そうだったからこれからは君達を守ることにしたよ」


「嘘だね」


先ほどから発動させていた【嘘発見】が反応した。このディスターラは、私達を守る気ではない。何かしらの目的がある。


「……ははは、普段なら魔法は僕には聞かないんだけどねぇ……異次元から来た君達もまたイレギュラーか。……下手な詮索はやめろよ。いつでも僕は君たちを殺せる」


「っ!」


「まぁまぁ、落ち着いて落ち着いて。ゆっくり話でもしようじゃないか」


そういうと、邪神はニヤリと笑って見せた。

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