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私、食べる、そして──。  作者: 御伽ノRe:アル


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54/79

54.表─リコとの挨拶。

「え、えっと。よろしくね!」


「ううん。こっちこそ、えっと。改めて、よろしくお願い致します?」

私が挨拶をすると、リコちゃんドキドキしてるのかな? 少し、私の様子を窺うように挨拶を返してくれた。


「私で、大丈夫?」


「うん」

よく、冒険者ギルドの受付カウンターからはその姿をお互いには視認していた仲だったけれども、リコちゃんは少しだけ人見知りみたい? ギルドマスターからも、そんな感じの説明をアメリアと一緒に居た時に受けてたけれども、実際にそのようだと私は今思っていた。


「ウォン!」


「えっと⋯⋯触っても大丈夫?」

「ウォン!」

でも、ウルの効果は凄い。

人見知りと言われてたリコちゃんを、そのフワフワの毛並みで既に虜にしたようだ。

本当に私も身体はアメリアにも最近、納得した顔で成長を喜ばれていたけれども、ウルも立派な今はモフモフウルフだ。

身体もレベルアップに合わせてなのか大きくなってきているから、今はリコが身体をギュッと抱きしめても余りある毛並みが誘惑している。


「ウルちゃん? も一緒に学園にいくの?」


「クゥン……」


「あっ。ウルはえっと、寮だとその……余り受け入れて貰えなくて、アメリアと学校近くの家に一緒に住むみたい」


「な、なるほど……」


「うーん、でも。一緒に家から通うスタイルならどうなんだろう? 授業とかも参加出来たりするのかな?」


「ど、どうなんでしょう?」

リコの疑問に私は首を傾げてしまう。

確かに寮だと従魔の枠組みの住居は確か、確保が大変なはずだし。

似たような生徒はそれぞれの家から通ってる割合が確か、多かったような?


「うーん、ちょっと待ってて! アメリアに聞いてくる!」


「アメリアさん……?」

私の言葉に疑問符を頭に浮かべたリコが居たけれども、周囲を見渡しては私を見ている方を見ては「あぁ」と、反応をしてくれていた。


やっぱりアメリアは心配性なのか、普段の指定席っぽくなっているようなギルド内の窓辺のテーブルで、私に着いてきては本を読んで、時折、周囲の目を集めていた。


「アメリアー!」


「ん? どうしたんだい?」


「ウルも一緒に学校には通える? 授業を受けれる?」


「うーん」

と、近付いては私がした質問を吟味してるのだろうか?

少しだけ、考えている間が開けては「確か従魔を従えている生徒らも学校へは通っていると窺っているよ。授業の参加も邪魔にならないのなら、どうなんだろうね? 私の方でもギルドマスターに確認してみようじゃないか」と、少しだけニヤリと笑みを浮かべては本をパタンと閉じて私とリコ、ウルの方へと席を立ってはこちらへ向かってくる。


「初めましてで良いのかな? お互いに見知った仲だから、改めてが正しいのだろうか? ふふ。なに、ステラ共々宜しく頼むよ」


「あっ、はい! 私の方こそ! いえ、私の今回の件で色々と……」


「なに、良いさ。私もステラに関しては色々と教育方針に関しては考えていた所だったから。渡りに船と言うのだろう? いや、渡りに武器と言ったほうが馴染みが深いのかな?」


「えっと……?」


「アメリア……リコちゃんが困ってるよ?」


「む? そうか。それは申し訳ないね」と返事を返してくるが、ふふふと笑っているような感じだから、アレはきっと、そんなには反省もしていないと私は思う。


「あ、あの!」


「ん? なんだい?」


「えっと、その……ウルと一緒に生活は出来ないでしょうか?!」

そして、絶賛挨拶しながらも、そのウルの毛をモフり続けていたリコちゃんは、何かを覚悟したような雰囲気を纏ってはアメリアに直談判をしていた。


「ん? えっと、寮じゃなく。一緒に住みたいと言う事かな?」


「は、はい…だ、駄目でしょうか?」


「うーんと、ステラ? 君はどうなんだい?」


「え? 私? 私はアメリアとウルと一緒に居たいよ?」


「そっか、なら向こうで物件を探さないとだね」

うんうんと「それは素晴らしいことだ」と、アメリアは頷いてはこう、決定したみたいだった。


「えっと、その宜しくね? ステラ…ちゃん」


「! う、うん!」

ちゃん呼びは嬉しい! そう、私は確信した。

前にアメリアから似たような年齢の知人は貴重な財産となると言っていたけれども。財産の部分は未だにピンとは来ないけれども、この湧き立つ嬉しさは本物だと私は確信していた。


「なら、もう少しギルドマスターとも話を詰めないとね」

最後にアメリアはそう締め括っては、その後も何回かギルドマスターを通しては、入学の手続きや、向こうでの物件の手配などに奔走しては、この冒険者の街レイストの旅立ちの日はあっという間に訪れるのだった。

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