表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私、食べる、そして──。  作者: 御伽ノRe:アル


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/79

48.表─クエスト、そして図書館。

「このクエストで良いのかい?」


「はい! このクエスでお願いします!」


私はそう言って受付嬢にクエスト掲示板から剥がしたクエスト用紙を渡して承認を貰う。

選んだのは一番下のランクの薬草などの素材採取だ。

特に括りは無いが、薬草でも大丈夫で気軽に受けられる依頼で、たまに良い素材だと見合った買取金額も発生するのがお買い得っていうやつみたい。


「頑張ろうね、ウル」


「ウォン」と、ウルも鳴いてくれる。

私の言葉が分かるようになったとアメリアは伝えてくれたから、伝わっているはずだ。たまに伝わって無さそうな時は「クゥン?」と弱々しく鳴くのだ。その時はアメリアに頼っては教えて貰う形を取っている。


「まぁ、遠足みたいなものだ。私も着いているから、楽しくやろう」


そう言って、図書館からお金を支払っては本を借りて来ていたアメリアが告げてきた。

基本的には貸し出しはしていないようだけれども、アメリアは上手く交渉しては借りているようだ。まぁ、前例が無い訳でも無くて、ちょこちょこと借りている人は居るみたい。

後は、普通に図書館内では入場料金を払えば無料で居る間は読めるので、わざわざ外で読む人が少ないというのもあるみたい。

アメリアはそういう所はお金を掛けても良いと思っているみたいで、これは私のポケットマネーだと言っては借りてきてはちょこちょこと今も私がクエストを受付をお願いしている間、窓際のテーブルの椅子に腰掛けては優雅に本を読んでいた。

遠目から見ても、とても綺麗で、朝日が降れば、本当に幻想的で、私以外にも見惚れてる人は当たり前だが多く居た。


「んー、ステラ。どうした、そんなに急に近寄って、引っ張って。まだまだ、朝だから慌てる事は無いよ」


「ほらほら」と、あやして来るがそうじゃない。

なんだか、沢山の人にアメリアが見られているのが取られそうで嫌だったのだ。でも、そんな事は言いづらいし、私はギュッギュッと背中を押しては冒険者ギルドをウルとアメリアと一緒に出るのだった。


「うーん、どれがどれだろう?」


「クゥン……」


あぁ、ウルも自身が無いんだね。仲間だ。

一人じゃないと思うだけで安心するから不思議だ。


「こらこら、勝手に諦めちゃダメだよ。まずは良く目を凝らしては、そうだね。まずはコレが一般的な薬草だ。後はコレと似たようなのを探しながら、それの品質とかを意識しつつ探してみると良い。多分、上手く行けば鑑定のスキルが得られるはずだからね。ただ、反復作業が必要だから、まずはよく見て観察しては探してみるといい。ウルも分かったかな?」


「ワフ!」と、ウルは誇らしく返事をしては尻尾をフリフリ振りしながらも探し始める。


「ステラも頑張るんだよ」そう言って、アメリアが私を撫でてくれたら、私も嬉しくなっては頑張りが出てきた。


結局は鑑定が生える事は無かったけれども、今日は薬草が何本か摘むことが出来た。

アメリアはその間は土魔法で椅子を作っては、私達に目を光らせつつも本を読んでいた。


「うん、よく取れたね」と、私とウルは撫でられてはご機嫌になってしまう。


そして、始めてのクエストで得られたお金は確かに少なかったけれども。とてもアメリアは「素晴らしい」と嬉しそうにしていたものだから、私とウルは改めて嬉しくなったのだった。


次の日はお休みの日になった。

アメリアがちゃんと休息を取るようにと約束していたからだ。

そして、まぁアメリアの行きたい所に付き合う訳だから、朝から閉館の時間までは一緒に本を読むのをしていた。


ウルは本当に優秀で、選んだ本を今はまだ小さな手で器用に捲っては本を読んでいた。

分からない文字とか、読み回しがあると、私を読んでは読ませてくるけれども、それでも分からない時はアメリアを呼んでは一緒に読んでいた。


私も最初は何となく読むという形だったが、気付いたら、気になるジャンルというものが出てくるもので、薬草大全とか、丁寧な採取方法とか、調合集とかもあっては、読んでは、私も分からない部分があればアメリアを呼んでは教えて貰っていた。


アメリアは凄い。

博識だと思う反面「沢山、読んでいるからだよ」と、前に質問した時に、そんな答えが苦笑いと共に返って来たから、私も沢山読んでみようと思うのだった。


本当に暫くは薬草ばかりを摘んでは時には他の薬草とかを教えて貰ったり、自分で調べた素材を採ってみたり、ウルも少しずつ、匂いを覚えたり、取り方を工夫してみたり、同じ作業のはずなのに、同じでは無くて、とても楽しくて、アメリアからも上出来だと言われる頃には素材採取だけでも冒険者ギルドの評価は良く評価されていた。


そろそろ、討伐とかも如何ですか? と受付嬢からオススメされてはチラッと遠くで本を読んでいたアメリアを見ていたら、ウル経由で話を聞いたのだろう。少しだけ考える素振りの後に、席を立ってはコチラに来ては「好きにしてみると良いと思う」と、言ってくれたので、討伐も視野に今後はクエストを受けてみることにするのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ