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34.裏─ほんの些細なバグ。
ここはライブラリと呼びれている場所。
沢山の管理がなされている場所。
けれども、管理が行き届いていない場所。
ソレは管理をする存在が機能していないと言える場所。
いや、部分的には機能している。
ソレはオートマチックには動いている。
ただ、それだけを決められたように動いている。
だから、長年の管理不届きで起きたバグは対処する事も無く放置されてしまう。
そんなバグが溜まりに溜まっては遂には滲み出ては1滴。
──そんな1滴が溢れた。
ただ、それだけの事。
それに気付く者も、気付ける者もここには居ない。
ただ、静かに管理する存在が居なくなった場所でバグは今も生み出され続けては溜まっており、カタチを作っている。
そして、オートマチックに動く機能は今もけたたましく演算処理を行っているが、その稼働時間の終わりもまた管理するものが居ないから、所詮は寿命と言う物が近付いているのだった。




