24.私──感動する。
数日、揺られては王都に着いた。
数日の人に囲まれての旅は私に新鮮なモノを与えてくれた。
そして、色々と面白い事も分かった。
私は人の意思や知識とは細かくは何処まで宿るのか気になっていた。
それは経験やスキルにどのような作用を与えるかという分野でも同じだと思えた。
だから、コッソリと彼らや彼女らの排泄物や毛髪や、角質、喰えるものはどんどん喰ってみた。
そう、彼らの目が見えない所でだ。
排泄物に限っては、残っていた素材の経験等の情報を得られた。
それでも、とても残滓みたいなモノだ。
毛髪や、角質も同じだ。
得る為の存在の情報量の収納率の違いなのか、それか私の吸収率の違いなのか。
素材や食料を丸ごと食らうとはまた別の結果になる程と唸っていた。
でも、よくよく鑑定を掛けるとその些細な部分も微細に分かることも分かり、私は感動していた。
スキルとは万能なのだ。
この世界には回復、治癒魔法というのもあり、命はどうしようもないが、ある程度は人体の蘇生が可能らしい。それならば食らった後に元に戻すのも可能なはずだ。
私は効率の良い食べ方を見えた気がしては、そこにも感動していた。
人間含めて、生命は成長する生き物だ。
時々、確認で食べては生かしつつ、成長したら食べてを繰り返した方が良いに決まっている。
だが、回復や治癒魔法での高等な使い手は中々お目に掛かれていないが、乗合馬車の中で、王都には沢山の人間が生きていると聞いた。
そして、高名な治癒や回復魔法の使い手も居るだろうと。
私はとても、胸が高鳴っていた。
そんな高鳴りの状態で、私は気分良く、王都の冒険者ギルドを訪れては受付嬢としての移動の手続きを済ませては、その足で王立学校の門を潜らせて貰っていた。
冒険者ギルドの推薦で通わせて頂けるらしい。
それに宿舎も使えるらしい。
至れり尽くせりだ。
歩きながら教師という存在に図書館という蔵書施設を教えて貰っては更に感動をしていた。
王都一の保管数らしい。
素晴らしい。
それ以外の禁術も収められているらしい。
更に素晴らしい。
本の管理は王家から委託されているらしい。
あぁ、王家という存在よ。
ありがとう。
私は感謝という気持ちを覚えたかも知れなかった。
そして、そんな素敵な情報を持つ、教師の体毛を抜け落ちたのが見えたら、残さず私は人目が無い限りは喰らっては、更に情報収集を行うのだった。
ここは、私にとって楽園になるかも知れない。




