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2.裏─怪しいやつ。
群れからはぐれてしまった。
少しだけ、気になることが有ったからだ。
俺は群れの中でもそういう嗅覚は良く利く方なのだ。
それが俺を引き寄せては不可思議な光景を目の当たりにしていて。
何かが、そう、何かが空から降ってきていた。
そして、一匹のスライムに落ちた。
ピチョンと1滴。1滴に俺は見えた。
そして、スライムは震えては雰囲気が変わったのだ。
俺はソレを良く観察しようと近付いたら、コチラが気付かれた。
ウルフの俺を捉えたのだ。
俺は群れの中でも狩りは上手い方だ。
それだけでも可笑しい。
そして、俺は殺気を向けられては爪と牙を繰り出した。
スライム一匹、遅れをとることはない。
そう思っていた。
ビュッ──と、聞こえた瞬間に俺は一瞬の苦しみと意識が消えたのを感じた。




