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私、食べる、そして──。  作者: 御伽ノRe:アル


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19/79

19.裏─可愛らしい受付嬢。

可愛い受付嬢が爆誕したらしい。


そんな冒険者の噂を確かめに俺は冒険者ギルドを訪れると、そこには天使が居た。


気立ても良く、言葉は少し辿々しい時はあるが、笑った顔が、とても、とても可愛い天使が居た。

皆、天使アメリアに夢中なのだ。


「今日は凄い獲物を獲ってきたんだ!」


「ええ、凄いですね」


「ここ、怪我しちまってよぉ」


「大丈夫ですか? 撫でましょうか?」


「アメリアちゃん、握手してくれないか!」


「いいですよ」


少女と女性の間の揺れ動くような年頃の危険な雰囲気も冒険者には刺さったようだ。

女性冒険者からの評判も専ら良い。

アメリアは立てるところを弁えているのか、女性冒険者に対しても、少しの変化に気付いては然りげ無い心配や、またはそれを褒めたりする事で的確に心を射止めていた。


ただ、並行して不思議な話も転がり込んではいた。


1つはそれなりに高価な鑑定の水晶玉が消えた事。


ずっと、仕舞い込んでいたから、過去の人が割ってしまっては隠しているのかもとなった。


1つは魔物も素材がちょこちょこ小さい1点だけ無くなったりする事があること。


でも、同じ魔物は今後失くなる事も無かったので、その話は自然と無くなっていった。


この街でも不思議な話は生まれていた。


コレクターなのか変わった好事家が現れたのか、珍しい品を買い漁る人が現れたと。


元々、変な人は多いが、ソイツはもっと変らしかった。


姿が良く変わるらしいという噂だ。


同一人物なのか、そういう集団なのかは噂になっていた。


ここは冒険者の街だ。


だから、色んな者や物が集まる。

ダンジョンからの出土品も集まるからに、そんな不思議な買い漁る奴なんて噂の的になった。


けれども、実在の人物は分からなかった。


後になって、ソイツだったのかも? と店主もなるらしいが、前後の記憶があやふやな時が多いらしかった。


そして、ダンジョンでも不思議な事が起きていた。


猛者が現れたという噂が最初は立ったのだ。


ソイツは大柄らしい。


いや、ソイツは小柄だ。


女だ。 男だ。 いや? オカマだ。


とりあえず、面白がって話す輩が多いのが冒険者だ。


けれども、確かなのは腕の立つ。

ソロの何者かが現れては周辺のダンジョンを根こそぎ攻略しているという噂だった。


時には全てのダンジョンを制覇したのでは?

と、言われていたが真偽など不明だ。


そんな噂話が、この冒険者の街で一人歩きをしては冒険者は今日も色んな噂や情報を面白おかしく語り合うのだった。

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