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回想 50年前

私は当時15歳で、高校に入学して1ヶ月経った頃だった。

学校からの帰り道に、さっき会った八尺様に追いかけられた。

八尺様に会うと死ぬことはなんとなく知っていたから全力で逃げた。

自分の家の方向に全力で走って、なんとか1回目は逃げ切ることができた。

でも八尺様に家と名前がバレた。

毎日同じ時間に家の前に現れて、「レイコ…レイコ…」と呼ばれるようになった。

逃げられた日が金曜日で土日は学校がないから家から一歩も出ずにいられた。

月曜日は学校があり高い学費を払って通っている学校だから休みたくなくて、朝早く学校に向かった。

学校内では何事もなく終わって少し安心していた。しかし帰り道に八尺様に会ってしまった。

「レイコ…レイコ…」

「いや!来ないで!」

「レイコ…レイコ…」

「いや!」

私は無我夢中で逃げた。

家の方向なんてわからないくらい遠くまで逃げた。

「ここ…どこ…?」

いつの間にか森の奥の方まではいってしまって、自分の現在地なんてわからなくなっていた。

「レ…コ……コ…」

「止まってたら追いつかれる。逃げないと…」

逃げようとして一歩踏み出したところで、目の前が真っ暗になった。

地面が崩れたのだろう。

崖のような場所に落ちてしまっている。

「声は…しない……」

八尺様の声はしなくなったけれど、体が動かない。

「動けない…こんなところで死んじゃうのか……」

息がしづらくなって、意識が薄れている。

「八尺様を一生恨もうかな…」

私は八尺様に追いかけられて、山奥で死んでしまった。

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