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東雲さんと本田くん  作者: 藤谷 葵


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5/9

秋の味覚

 飲み会ばかりの印象を持たれているのではないかと心配しつつあるあたし。

 今日は悠真くんとデートでスイーツを食べに行くことにした。


「陽菜さんって甘いものも好きなの? てっきりお酒しか興味がないかと思ってた」


 思っていた通りにお酒好きのおっさん認定されていた。今日は乙女ということを挽回する。

 秋風が吹く中、身を縮めながら歩く。服のチョイスを失敗したのか少し寒い。悠真くんの腕にしがみついてお店に向かった。

 そしてお店の中に入る。店内に入ると甘い香りが漂う。居酒屋の雰囲気と違い、華やかな雰囲気が場違いな気もしてそわそわした。

 むしろ悠真くんの方が慣れた感じがある。もしかして元カノとかと来て慣れているのかな? と不安になり聞いてみる。


「なんか悠真くん、こういうお店に慣れてる? 元カノと来たことあるの?」


 余裕を持った感じで茶化す様に聞いてみる。実際は余裕ないです。質問された当の本人は、頭の上に疑問符が見える。


「いえ、初めてですけど? それに元カノいないし、付き合ったのは陽菜さんしかいないから」


 真顔で言われた。

 『付き合ったのは陽菜さんしかいない』

 その言葉で冷え気味だった身体がポカポカしてきた。


 注文の品が来た。あたしはモンブランで悠真くんは定番ともいえるショートケーキ。あたしはモンブランに目を輝かせる。


「やっぱり秋と言えば栗だよね」


 美味しそうにパクパクと食べる。実際に美味しい。すると悠真くんがあたしの口元に人差し指を伸ばしてきた。


「口の端に生クリームがついてますよ」


 そういうとあたしの口を指で拭い、その指を悠真くんがぺろりと舐めた。イケメンがやると様になる。

 モンブランよりも甘い体験をしてしまった。

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― 新着の感想 ―
見てるこっちが恥ずかしくなる(笑) いつも楽しく拝読させてもらっています。 ありがとうございます。
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