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羽無し黒妖精と3兄弟

作者: サト愛

庭を探検中のヒナ、アキ、キヨの3兄弟が歌っています。


らんらん、らんらん、探検は楽しいな^^


ふと、大きな椿の木を見上げたら

なんだか小さく光るものが見えてきました


よくみると羽がある妖精さんたちがこちらを見ています。


そして「こんにちは」


「何してるの?」とヒナが聞きます。


「今日はパーティーなのよ」


「楽しそう!」とアキが目を輝かせます。


「よかったら、どうぞ」


「ありがとう」とキヨがぺこりとお辞儀します。


幸運なことに小さな輝く妖精たちに出会って、

妖精たちのパーティーに参加します。


ワクワク、ドキドキ、楽しいな!


広場の切り株の上に木でできた楕円形のお皿が見えてきて

小さな小さないちご、みかん、ミニトマト、

バナナ、りんご、ブルーベリーなど山盛りです。


妖精サイズでとっても小さいから

たくさん食べても、大丈夫そう!


ヒナ、アキ、キヨは大喜び。


「美味しいね」


「小さいね」


「楽しいね」


和気あいあいと楽しむ3兄弟です。


みんなでニコニコ笑顔


しかし、見渡してみると

隅っこで下を向いていじけている妖精を発見。

羽がなくて飛べないみたい・・


いじけすぎたのか

もくもくもくもく黒い煙が生まれています。

そして巨大化した真っ黒な妖精の目が光り出し

煙の先が黒く尖って飛んできます。


危ない!


3兄弟は、素早く妖精たちの前に躍り出て守ります。


真っ黒な妖精は悲しげに呟きます。

「僕は、ただ羽が欲しかっただけなのに・・


なんでこんなに大きくなったんだろう?


ますますみんなと遊べないよ」


しかし他の妖精たちは、怖くてふるふる震えるばかり


びっくりしながらも悲しそうな真っ黒妖精の声に気づいた

3兄弟は、勇気を出して話しかけます


「僕たちも羽がないよ」


「でも走ることができるから」


「飛べなくても大丈夫だよ」


「それに僕たちも、みんなより大きい」


「だから大丈夫」


僕たちと友達になろうよ

そして一緒にかけっこしよう


誰が早いかな?


ワハハ、ワハハ、

走って走って、庭中駆け回って

ゴロンと寝転がって・・


青空を見上げれば

心も晴れてスッキリ・・


すると真っ黒大きな妖精は

真っ白な大きい妖精へ変わっていきます。


黒い煙の代わりに輝く光が溢れてきて

みんなを優しく包む妖精になりました。


みんなニコニコ笑顔で

真っ白な大きい妖精の周りを

飛び回って喜びます。


「妖精王の誕生だ」


わーい、わーい、これで妖精界も安心、安心


それから

大きな椿の木の下で

3兄弟とかけっこして遊ぶ

妖精王や妖精たちの姿を時々見かけます。


みんなの笑い声が響く楽しい妖精界です。



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