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僕を拾った科学者はゲス沢と呼ばれていた  作者: Hortensie〔雨の足跡〕
第1章
4/11

第4話 「誓えるか」







「デルタ43チーム」

人間の脳を薬品でコントロールし支配下に置くことを目的とする




チームメンバー

*藍田(あいだ) のいる 女 総括リーダー

*中沢(なかさわ) 夕斗(ゆうと) 男 副リーダー

*佐藤(さとう) (れん)

*真田(さなだ) 莉々(りりな)

*高木(たかぎ) (すばる) 男 書記







「デルタ43チーム」副リーダー






中沢夕斗 27歳







「ばぁか 黙れ」と

上から目線で語った表情の先から

唇を歪ませ笑いをこぼしながら

「誰のおかげだと思う?」

と高らかに嘲笑う彼の姿をみて


社内の人間は彼をこう呼ぶ







「ゲス沢」と












家の玄関前で中沢は二重ロックの鍵を開け

帰宅した




靴を脱いでいると




「おかえりなさい」

と小さい女の子の声が聞こえた




「え?あ?」





靴を置いて顔を上げると寝ていたはずの

実験体の女がそこに立っていた






「寝てろって言っただろ」






と言うと

ベットに向かって走っていく姿がみえた





「はぁ」





とため息を吐くと実験体の女が

ベットの布団に潜っていって顔だけだして

こちらの様子をみつめている






中沢はネクタイを緩めながら彼女のベットに

腰掛けた





「おまえの名前は」





「・・・ちひろです」





「ちひろ?ふーん」






「なぁちひろ 今日からお前は俺の嫁な」






「・・・」





「俺と結婚しよう」




「・・・はい」







「いいのか」





「はい 私は・・・」






私はただの実験体

道具にしかすぎない

生きる意味も希望もない

そんな感情は遠い昔に捨てたのだ







「ちひろ 結婚しよう 誓えるか」







ぼっーとした様子で彼の背中を見つめた

迷いはなかった






「はい 私は貴方と結婚を誓います」






中沢は遠い目をした

ちひろが馬鹿でよかったと心底から

思った

ベットから立ち上がった





こんな腐った人間に簡単についてくるなんて

すこし馬鹿馬鹿しかった




なぜか自分の頬が少しも赤くないのに

気がついた





なのに中沢はまだ、彼女の顔を見れなかった






立ち止まって右手で自分の顔を覆った










心の中で笑いが止まらなかった















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