学校ってなんだかんだでしたいことができない
一気に時間飛びます
俺の名前はサフィラ・クリスフィア。
完璧美少女になるという目標を作ってからあっという間時が経った。
現在16歳。日本では高校入学の時期である。
今年から私は学園の高等部に入学する。私は小中高一貫の学校に通っているため受験はなし。
ちなみにこの高校超名門らしい。
あれから色んなことがあった。
この世界に魔法があることに驚いたり、魔王がいるとか聞かされたり、国王が思いのほか親バカだったり。
あとは俺に弟が出来ました。
名前はアルト。俺が生まれた一年後に生まれた。父さん母さん頑張りすぎだろ。
今は15歳。金髪蒼目の見た目完璧白馬の王子様である。
いまでもちゃんと俺のことを慕ってくれている。
ちゃんと兄思いに育ってくれて兄ちゃん嬉しいよ・・・
いや、姉思いか。
まあそんなことがあったが、俺は1日も自分磨きをサボることなく、今では自分でも中々になったかなとは思う。
でも、結局心まで女になるなんてことはなく、生まれた時と同じ男の心のままだ。
話は変わるが、実は今までに社交界のパーティなんてのにも参加してきた。
初めてのパーティは5歳の時だったか。
俺はその時重大なことを見逃していたと知った。
初めての社交界。自分磨きを毎日欠かさず行っていたため、結構自分には自信があった。
女性とおしゃべりしたいなーなんて考えながら挑んだ初めての社交界。
勘のいい人なら気づいただろう。
そう、確かに俺はモテた。確かにモテていたんだ。
そう、男から。
完全に男のことを忘れていたんだ。
流石に同年代の子供たちばかりだったが、常に俺の周りには男子男子男子。
女の子とコンタクトをとろうと思っても周りの男子達が逃がしてくれない。
そのままパーティは終わり、結局女の子と一言も言葉を交わすことなく俺の初めての社交界は終わった。
俺は帰って枕を一個駄目にした。
そんなことがあって、俺は社交界に顔を出さないようにした。
親には事情があってもうパーティには行きたくないと頼んだ。
多少訝しげな顔をされたが、理由も聞かず承諾してくれた。
その時は流石に罪悪感を覚えたが。
そのまま社交界に顔を出さず、貴族の学園の幼少部、中等部を卒業し、現在16歳。
幼少部、中等部2つとも俺はモテた。
もちろん男から。
確かに俺も元男だ。
こんな美少女がいたら接したくなるのはまあ分かる。(少しナルシストっぽいが。)
だが親衛隊まで作ってトイレと帰宅以外ひとときも離れないってそれどうなの?
王族で危険だからボディーガードだ
って皆口裏を合わせたかのようにいうけどちゃんと本職雇ってたよ?
おかげで恋人どころか友達さえろくにできず、寂しい幼少時代を過ごした。
それでも自分磨きをやめなかった俺は多分馬鹿だったんだと思う。
多分俺もムキになってたんだろう。
あとは未来にかけていたんだろう。
幼少部の時は
「中等部に入ったらモテれる。」
中等部の時は
「高等部に入ったらモテれる。」
そのまま現在に至る。
この世界には大学制度というものはない。18歳になったら男女問わず働くか結婚するしかない。
俺の場合は結婚しないといけない。
王族がニートなんて許されないし働くのは親が許さないだろう。
婚約者はまだいないが、おそらく高等部が最後のチャンス・・・
そうメラメラ闘志を燃やしていると、後ろから突然叩かれた。
「何通学路で突っ立ってんだ。どうせまた変なことでも考えてんだろ。」
「変なこととは失礼ですね。私は仮に も王女。どうやったら女性と愛し合うことができるのか真剣に考えていただけです。」
「それを変なことっていうんだよ。
あとそういうことを大っぴらにいうんじゃねえ。お前のその性格知ってんの俺だけなんだから。」
「大丈夫ですよ。魔法で貴方以外の人には聞こえせんよ。私の魔法力舐めないでください。」
「そういやお前無駄にハイスペックだったな・・・」
無駄にとはなんだこの野郎。
今俺の頭を引っぱたいて馬鹿にしている男は俺の少ない友人だ。
名前をクライヴ・ギルフォード。
赤髪赤目で髪の毛を遊ばしてる少しワイルド系のイケメンだ。
・・・・・・・・・・・・イケメン氏すべし((ボソッ
思い出の時に話していた本職のボディーガードというのが彼である。
といっても俺と同じ年だ。
親が確か国一番の剣士だったはず。
なので俺と同じ年ながらに俺のボディーガードができている。
ちなみに彼の父親は俺の剣の師匠だ。
こいつとはもう十何年一緒だ。
まあいわゆる幼馴染というやつだ。
多分親を除いたら一番接しているのはこいつだと思う。
だからこいつは俺の性格のことを知っている。
というか俺がバラした。
信頼もあったし流石に騙し通せる自信がなかったからな。
流石に転生者で元男だってことはばらしてないがな。
おかげで向こうは俺のことを重度の百合系女子だと思っている。
「ああ、高校でもまたお前の被害者が生まれると思うと俺は胸が痛いわ。」
「酷いですね。彼らが来るだけでこちらから手を出したことは1度だってありませんよ。
ああ、あと高等部ではできるだけ私と接しない範囲で警護をお願いします。今回がラストチャンスなので。」
「ああそれはお前の親父さんにも頼まれたよ。自主性を育てるとかなんとかで。お前親に自分の性癖ばらしてないんだな。一人にしたら駄目なのくらい性格知ってたら分かるのに。」
「失礼な。」
なんて会話をしながら俺たちは通学路を進む。
もちろんよそに声が届かない魔法付きで。
この声がよそに届かない魔法は俺のオリジナル魔法だ。
クライヴと話している時にいちいち周りを気にするのがめんどくさかったので作った。
ちなみに新しい魔法を作ったことを魔法を教えて貰っている先生に伝えると、
「魔法ってそんな簡単につくれないはずなんだがな・・・」
と、遠い目をしながら言われた。
意外と簡単に作れたんだがな。風魔法を応用してるだけだし。
と、話し合っているうちに学校が見えてきたな。
流石に不自然だから魔法を切って言葉を交わし合うことをやめ、普通に無言で通学路を歩く。
内には己が欲望をメラメラ燃え上がらせながら。
高等部こそ、高等部こそ美少女ハーレムを成功させる。
待ってろよ!俺のハーレムライフ!
読んでいただいてありがとうございます_|\○ _(2回目)