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ゾンニート  作者: 竜獅子
第2章 神農製薬
78/150

これからの予定です

「さて。彼女から話は聞いていると思うが私達と君達はこれから行動を共にすることになる。目的は神農製薬に復讐をする為。私の仲間は私を含めて神農製薬に強い憎しみを抱いている。それは理解してもらえるだろうか?」


「勿論」


「ありがとう。彼女もどうやら私達と同じ気持ちだったようだからね。ここで手を組むのは互いに利があるんだ。君達は集団という力を。私達は神農製薬の内部情報を。どちらもあって困らないものだ」



 それは僕も考えていた事だ。

 だから別に何か言うつもりは無いし、彼らが協力してくれるなら僕も同じように協力するつもりだ。



「そして一応確認しておきたいのだが、君は私達と手を組む事に抵抗はあるのかい?もしかすると、君が私達を手を組む事を拒めば彼女また考えを改めるかも知れない。どうにも君は彼女にとってただの仲間というだけの関係では無さそうだからな」



 まぁ美桜の反応をみればそう考えても仕方が無いか。

 僕だってまさか美桜が僕達の事をあんな風に想ってくれているとは知らなかったし。

 僕が彼らと手を組むのが嫌だと言えばほぼ間違い無く美桜は彼らと手を組むのを止めるだろう。

 もっとも僕はそんな事しないのだけど。



「僕としてもあなた方と手を組むのは利があると考えていたから拒むなんて事はしないよ。美桜から聞いたかも知れないけど、神農製薬の幹部はもう既に人間の領域から逸脱しているのかも知れない。そうなると僕達三人だけで対抗するのは心許ないと感じていたから。むしろ僕達の方から協力して欲しいくらいだ」


「そう言ってもらえると助かるよ。内心ヒヤヒヤしていたんだ。もしも断わられたらどうしようって。正直彼女には随分前から目をつけていたんだ。私達の仲間に彼女の知り合いが居てね。彼女の境遇と立場を考えるとすぐにでも仲間になりたいと思っていたから」



 水先の話が本当だとすると相当前から美桜の事を狙っていたのかな?

 もしかすると僕達が気づかなかっただけでどこかで僕達の行動を見られていたのかも知れないな。

 別にどうでもいいけどさ。



「まぁそんな訳でよろしく頼むよ。そうとなれば作戦会議だ。まだ彼女達にはこれからの詳しい内容は知らせて無いんだ。万が一にも君達が私達と行動を共にしなかった場合、情報がどこかに漏れてしまうかも知れなかったからね」



 この男、相当用心深いな。

 こんな荒廃した世界で普通そこまで考えないぞ。

 まぁ下手に頭が軽い奴よりかは信頼出来るけどさ。



「それじゃ少しここで待っていてくれ。彼女達を呼びに行ってくるよ」


「分かった」



 水先が美桜達を呼んでくるとすぐに作戦会議は始まった。



「彼も私達と行動を共にしてくれるという事だからこれからの事を話そうと思う。私の仲間には既に伝えてあるのだが、まずはこの近くに設営された自衛隊のキャンプに行って武器を調達しようと思う」


「自衛隊のキャンプって……生きた人間を襲って奪うつもり?」


「まさか。何日も前に死還人ゾンビの襲撃にあって壊滅した場所さ。幸いそこに死還人ゾンビが集まってくれているお陰でまだ武器や食料の類はそのままらしい」


「でもそれってどこが情報源なのかしら?デマを摑まされている可能性は無いの?」


「それは絶対にない。何せその情報源は私の仲間だからだ。彼が眠っている間に私達が根城にしていたビルの周囲を何人かに偵察に行かせていたんだ。これからに備えて何か武器になるような物がまとまって置いてある場所がないか探して来いってね」


「なるほど」


「だからまずはそこを目指す。そんなに遠い場所では無いみたいだけど、元々自衛隊のキャンプがあっただけに生き延びた人間も近くに潜んでいるらしい。いつか死還人ゾンビが居なくなった時を見計らって武器と食料を手にする為に」



 まぁ生きた人間からすると両方とも必要なものだもんな。

 僕達は別に食事は必要じゃ無いけど、人間は違う。

 食べなきゃ生きていけないし、いざという時に行動を起こす体力も無くなってしまう。


 今更だけど、よくよく考えたら今の日本って全然食料が無いんだよな。

 感染爆発パンデミックが起こってからパニックになった人達が一斉に食料を奪っていったし、ショッピングモールとか絶対に食料があるような場所は大体まとまった数の人間がグループを作って占領しているから基本分けてはもらえないだろうし。


 生きた人間って大変。

 死還人ゾンビ万歳。



「何故そこまで分かるの?まさかその集団を襲撃した訳じゃないのでしょう?」


「美桜君は半死還人ハーフだから分かりにくいかも知れないが、死還人ゾンビは五感のいずれかが発達してした者が多い。その中でも特に聴覚が発達した者に聞き耳を立ててもらったのさ。夜なんかは静かだからよく聴こえたそうだよ」


「あぁ。そういう事ね。そう言えばそんな事を鈴から聞いた覚えがあるわ」



 確かに僕達の聴力なら別に難しい事じゃ無いと思う。

 夜なんかは雑音が少ない分特に聴こえやすいし。



「納得してもらえただろうか?」


「えぇ。その情報がデマなんかじゃ無いって事も信じるわ。それで、いつ調達しに行くつもりなの?」


「今夜だ。別の偵察に行った者の話だとそのキャンプの近くに新しく自衛隊が派遣されて来ているらしい。そこが壊滅の被害にあったのを聞きつけたのだろう。早く調達しなければ彼らに回収されてしまう」


「そう。分かったわ。鈴と錬治もそれでいいかしら?」


「勿論です」


「勿論」


「よし。決まりだな。では今から5時間後にここを出発する。ここにはもう戻らずにそのまま先へ進むから準備をしっかりとしておいてくれ」


「分かったわ」


「私は他の仲間に今日出発する事を伝えてくるから、何かあればまた私の所に来てくれ」


「えぇ。また後で会いましょう」



 そう言って僕達と水先は別れ、僕達は元に居た部屋に戻る事にした。

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