お土産
〜中庭〜
「これより、大会を始めたいと思う」
「勝ったものには、我らが界主であり、界一の剣の名手氷華様とお手合わせ出来ます。」
「だとよ、氷。負けたら大変だな?」
「姉上、私は私を負かしたものの末期のほうが怖いです」
「ああ、雨龍の弟ね・・・確かに。」
「私が、なにか?」
「父上!」
「槞久しぶりだな」
「これはこれは儀姉上お久しぶりです」
「穎弥元気か?」
「はい伯父上」
「なぜここへ来た?槞」
「だから子供に剣術の大会は見せるのは目に毒だから、迎えに来たんだよ。」
「いいじゃないたまには、ねえ」
「僕母上の手・・・」
ふごっ
「手なんだって?」
「なんでもないのよ。あなた」
「ふーん」
「さあ帰ろう、緋龍」
「ぶー・・・はい。」
「じゃあ、また後で。」
「あーあ私も出たかったなぁ。」
(仕方ないだろ秋姫がだめだといったのだから)
「ちぇっつまんないの」
「おやおや、これはこれは炯香」
「あ。雨龍殿」
「父上知り合い? ふりん?」
「こらこら、何処で覚えたんだいそんな言葉」
「母上が言ってたよ?」
「秋姫か。」
「あ。父上母上を叱らないでね?」
「はいはい。わかったよ」
「申し遅れました、私は2代目黒蝶の炯香と申します。以後お見知りおきを。」
炯香がさっと何かを取り出す
「お土産です。どうぞ」
「ありがとう。秋姫が言ったんだね?全く嫌がらせは尽きないね。」
「?」
「ああ、気にしなくていいよ」
「はい。」
「では、後ほど・・・」
「バイバイ黒蝶のお姉ちゃん」
「ええ、ばいばい」
(さて次は椿様に)
「あら、炯ちゃんごきげんよう」
「椿様!」
「なあに?」
「これお土産です」
「真紅の衣・・・ありがとう」
「気に入っていただけましたか?」
「ええ。とても」
「小春」
「なんですか桔梗姉様」
「え」
「おお炯香殿。先日はすまなかったね」
「いいえとんでもございません・・・それとお土産です」
「漆黒の衣か・・・気に入った、ありがとう」
「喜んでいただけて光栄です。」
「では、後ほどお礼を買いに行こうか小春」
「はい、姉上」
「すいません斯厦様は?」
「ああ、まだ来ていないよ?あの子はいつも酒宴ギリギリに来るから・・・」
「そうですか、ありがとうございました。」
お久しぶりです。
今回も読んで頂きありがとう御座いました。
灯籠