第五章:押しかけ女房(回想)
その頃秋姫たちは・・・
「で何の用だ?雨龍!!!」
「相変わらず冷たいね・・・?」
「冷酷で有名なお前にだけは言われたくないな!」
「あの娘の妹御が冥界に間違ってきてしまって小春殿に『どうせ毎日子供の顔を見に行ってるんだからついでにその事も伝えてこい』と言われたから伝えにきた」
「さすが小春姉上・・・怖いなあ」
「私のほうが上位にいるのにそんな気がしないよ・・・」
コンコン 窓をフクロウがつついて少しあいているところから入ってきた
「フクロウ?めったに来ないのに・・・」
「文を開けてみれば?」
秋姫が文を開けた
『誰が怖いって?ああ、それとそこにいる魔王陛下に伝えてくれ少し伝えるくらいで何時間かかっているんだ?お前は道に迷ったガキか?この私に仕事全て押し付けて・・・
斯厦殿が黒南風家当主のことで用があるらしくさっきから待っているぞ!!!』
秋ちゃん我が妻のところで反発しなくなったんだね・・・ふふふ
返事書かないとどうなるかわかっているわよね?
椿 小春
しばし沈黙がおりた(二人とも青ざめている)
「じゃあ私は失礼するよ・・・怖い手紙も来たことだし」
「そのほうが・・・いいよ・・・うん。」
その返答を聞くと雨龍は急いで帰っていった。
数分うつむいて秋姫は机に向かい文をしたためフクロウで飛ばした。
〜炯香の室〜
コンコンという音がしたかと思うと、神王(秋姫)が入ってきた
「具合はもう宜しいですか?」
「はい。ありがとうございました。」
「これからのことをお伝えしますね。」
「・・・はい。」
「明日より炯香には、我が妹である縁明界の当主のもとで人界とは異なった武術等を学んでいただくと同時にこの界に慣れていただき、後々また人界に下っていただきます。」
「・・・はい。」
「この界は平和ですので、あまり心配はないと思いますが、蕣焚をつけさせていただきました・・・もう、お会いになりましたね?」
「・・・はい。」
「貴方の妹ですが私の2番目の姉が保護したということなので、人界に下りる事はできませんが・・・ご安心ください。」
「生きているんですね?」