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黒蝶の後継  作者: 灯籠
12/28

第四章:囚われの姫(其ノ三)

「まあ、いいやお前に会えただけで嬉しい・・・。」

(やっぱりバカだ・・・それも手のつけようのない)

「そりゃどーも、でもいいのか?紗代はきっともう東ノ国についているぞ・・・」

「いいのだ・・・ひさしぶりにお前に会えたしな・・・。」

「・・・・・」

(もう何も言うまい)

「それに、紗代殿をさらおうとしたのはお前に似ていたからなのだ。」

「言っておくがお前の妃にはならないぞ?」

「なんでだ!」

「いい加減私離れをしてくれよ、先ほど、家臣達が嘆いていたぞ帝が誰も娶らないと」

「誰も娶る気はない・・・」

「妾妃もか?」

「もちろん。」

「お前は私の顔がいいのか?」

「違う!」

「ならば、なぜ紗代を?」

「・・・顔が似ているからお前の親戚だと思ったのだ・・・だから・・・紗代殿をさらえばお前が助けにくるかと・・・お前は強いから。」

(まあ間違ってはいないが・・・)

「飽きれて怒る気もうせるわ!!!」

「でも、こうして私の前にはいるじゃないか?」

「うっ」(それを言われるとなんとも言えん・・・。)

(馬鹿に一本とられたな)

「私はお前意外の女を娶る気はない・・・だから・・・どうか私の妃になってくれ・・・」

「嫌だ!」

「そんな・・・」

「泣くな!少しの間・・・私の仲間が来るまでは側にいてやるから」

「うぅ・・・はい」(やったぁ・・・)

「まさかお前が暁ノ国ノ王だったとは思わなかったよ・・・。」

「ああ、あのときは西ノ国に母上と遊びに行っていたときにはぐれたから・・・。」

「だから泣いていたのか・・・。」(泣かれると弱いんだよ)

「むぅ・・・わるいか?」

「べつに悪かないよ・・・。」

「・・・・・・。」

「もし、もしもだお前が紗代をさらわないで、この国いや、南ノ国と暁ノ国が平和で、私が生きていて、暇で暇でつい毎日楽を奏でるようなそんな日がきたらそのときは・・・」

炯香の目から涙が頬を伝っている・・・

「そのときは?」

「お前の妃になってやってもいいよ・・・。」


読んで頂きありがとうございました。

更新遅くなってすいません。

   

  灯籠

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