第四章:囚われの姫(其の二)
ついに紗代ではないことが帝にばれますが、この帝が結構変わっていて・・・?
「帝、南ノ国の帝殿を連れてまいりました・・・」
「入るがよい・・・。」
その声を聞き終えると炯香は帝の前へ突き出された
「では、私共は下がらせていただきます。」
そういうと家臣達は室をあとにした
「よく来たな南ノ国ノ王よ。」
「何を仰いますか、貴方様がお攫いになられたのでしょう?」
「はは、そうだったな・・・」
「・・・・・・。」
「表を上げよ。」
「・・・はい。」
「なっ!」
「どうかなさいましたか?」
「お前、私を覚えていないのか?」
「はい?私に他国の知り合いなど居りませんが?」(そういえばなんか見覚えがあるような・・・)
「痛かったのだぞ!炯香」
「炯香?どなたですか?」(なんで名前を知っているのかしら)
「とぼけるなお前、私の頬をひっぱたいてくれただろう」
「・・・あ!まさかあの穎弥か?」
「そうだ、でも確か南ノ国ノ王は紗代殿じゃなかったのか?」
「そうですよ?」
「じゃあ何故お前がここにいる?」
「さあ?あなたの家臣が紗代と間違えたのでは?」
「まあ同じ王族だから品はいいし矜持が高いから無理はないが・・・。」
「が?」
「逢瀬の約束をした男を殴ってそのまま振り向きもせず帰るような奴とどうやったら間違えるのかと・・・。」
「ああ、それは私が珍しくおとなしくしていて、紗代が暴れていたからじゃないのか?」
「ほう、・・・それに顔が似ているのか?」
「まあ、従妹だしな」
(おいおい、この帝バカだろう、普通偽者だと分ったら怒るだろう)
(私はコイツの初恋の人なんだ)
今回のはギャグっぽくなってしまいました。
更新が遅くなって本当にすいません。
灯籠