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好き

翌日、畑に植えていた野菜の様子を見に来た。だいぶ成長し、そろそろ収穫時期を迎える頃だ


「あともう少しかな」


「収穫が楽しみだな」


これらを収穫したら、マリは野菜スープを作る予定だ。もう少しの辛抱だ


「ご主人、言いたいことがあるんだ」


と、マチが急に話し始めた


「俺は悪魔ではあるが、今はご主人の使い魔だ。だから魔王と戦う時は俺も共に戦う」


「それでいいの?」


「あぁ、これは俺が決めた事だ。それに…俺はご主人の事を好いている。心から」


突然自身の胸の内を明かしたマチ。


「そっか、ありがとう。私も好きだよ」


マリも好きだ、と言い返した。マリの「好き」はどういう意味の「好き」かは分からないが、同じだといいな、と思うマチなのだった。そう思った途端に体がぐわっと暑くなった。


「わぁ、マチ。顔真っ赤だよ」


「そ、そうか」


マチはそっぽを向いてマリの方を見れなくなってしまった。そのまま家に帰ってくるとマチは部屋に籠ってしまった


「マチ、どうしたんだろう」


「何かあったのですか?」


「いや、マチが私の事好きだって言ってから変になった」


「え?は?告白ですか…?それって告白ですよね」


「そうなのかな?わからないけど」


ジェイドは苦しそうな顔をした


「私を差し置いて…」


ジェイドは真剣な顔をしてマリの手を取った


「私、マリ様の事好きなんです。大好きです…だから…」


「そっか、ありがとう。私も好きだよ」


「マチさん何かより、私の方が好きです…」


「そうなの!嬉しい。私も大好きだからね」


喜びの表情を見せるマリと恥ずかしさで蒸発してしまいそうなジェイド。部屋の隅で縮こまってしまった。


「今日、なんか2人とも変だな…」


よくよく思い返してみるとマリとダリアは別のティーを飲んでいたが、マチとジェイドは同じティーを飲んでいた。そういえば、告白薬を作ったポッドで2人はティーを入れていたんだ!と、今になって真実に辿り着いたマリ。


「なるほど…そういう事か」


すぐに解毒剤を2人に飲ませたが、飲ませた後も様子は変わらなかった


「恥ずかしいな…」


「はぁ、なんて事を…」


(ご主人様、こう言うの結構鈍いんですね…2人は本気で言ってたと思うんですが…)


ダリアだけは真実を知っていた。2人は本当のことを、心から思ったことを言っただけだ。それに気づかないマリは鈍感なのだ。そもそも告白薬は思った事を言ってしまう薬だ。マリの事を思わなかったら告白なんてしていない


(ご主人様はいつになったら気づくんでしょう…)


ダリアは3人の恋の行方を応援していた


次の日の昼、マリはコカトリス肉の唐揚げを揚げていた。


「塩もいいけど醤油も!」


ジュワァァっと揚がるいい音がする。その隣でダリアは豆腐とネギの味噌汁を作っている。


「もうすでに美味しそうですね」


「うん。これはご飯に合うよ」


マリは唐揚げを全部揚げると、マヨネーズを皿に出した。これは禁断の組み合わせだ


「出来たよ。召し上がれ」


「いただきます」


カリカリの衣を噛むと、中からジュワッと熱い肉汁が溢れ出す


「うん、美味い!」


「私は醤油味が好きです」


「私は塩ですね」


「ん~、美味しい!さらにこれをマヨネーズに付けると…」


「ぐ、美味すぎる!」


「マヨネーズとの相性抜群ですね」


「美味しい…!」


そしてさらにレモンで味変する


「レモンをかけると爽やかになって美味しいの!」


これはいくらでも食べられる、と絶賛の唐揚げだった

もちろん味噌汁も


「ネギと豆腐、定番の具材だ、美味い」


「美味しいね、やっぱり寒い時は味噌汁だね」


どれもご飯に合うもので、とても美味だった


午後は外に出て、森の新鮮な空気を吸う。沢の近くに行ってマイナスイオンを浴びると、小さな妖精たちが髪を引っ張ったりしてイタズラしてくる。


「ふふ、君たち。いつもここに居るね」


「私たちの住処だからよ」


マリが話しかけると1人の小さな妖精が話しかけてきた。


「ねぇ、マリ様。魔王が目覚めちゃったら私たちどうなっちゃうのかしら…」


「そうね、それは心配だわ」


妖精たちがざわめく


「大丈夫だよ、私の一撃で仕留めるから」


「本当?」


「そうよね、マリ様って強いんだもの。きっと大丈夫だわ」


妖精たちは安心したようだ


「それにマリ様1人じゃないものね」


「あぁ、俺たちもいるぞ」


マチとジェイド、ダリアもいる。強力な仲間が居るから安心だ


「良かった、私たちの生活は守られるわ!」


妖精たちは安堵の表情を見せた。しばらく妖精たちと話をして盛り上がっていると、頭にかぼちゃを被ったデュラハンが近づいてきた


「おや、君。まだかぼちゃを被っていたんだね!気に入ったの?」


マリが話しかけると、静かに頷いた


「年が明けたばっかりなのにハロウィンみたいだね、可愛いよ」


可愛い、と言われて少し照れている様な素振りを見せるデュラハン。実はこのデュラハン、女性なのだ。


マリとマチが妖精、デュラハン達と戯れていると、ジェイドとダリアはホビットと話しているようだ。


「また年が明けたのだな、おめでとう」


「あけましておめでとうございます」


「はて…魔王は目覚めたのかね?」


「もうすぐで目覚めると聞いていますね」


「はぁ、恐ろしや」


「大丈夫ですよ、私たちがいますから」


「そうですよ、皆さんはお気になさらず」


「そうかえ。」


ホビットは小柄だが皆、人間のようだ。


こうして多種多様な妖精たちと話をして日が暮れ始め、家に帰ってきたのだった


「はぁ、楽しかったね」


「ええ、いろんな話が出来ました」


そういえばマリの家に住み着いている妖精的な存在、けだまスライム。いつもは屋根裏に居るが、たまに出てくるのだ。話は通じているようで、知能もある。不思議な存在だ









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