メリークリスマス!
ついに夜が来た。雪も降ってきてまさにホワイトクリスマスだ
「さぁ、どんどん召し上がれ!」
七面鳥にローストビーフ、ブッシュ・ド・ノエルにシュトーレン。どれもクリスマスを代表する食べ物ばかりが並んでいる
「いただきまーす!」
「うん!このターキー、油っぽさが全くなくて味がしっかりしていて美味しいな」
「こっちのローストビーフはお肉が柔らかくてソースとの相性が抜群で美味しいです!」
「ターキーしっとりしていて、美味しいでふね。さすがご主人様でふ」もぐもぐ
みんな幸せそうな顔をして料理を食べている
「うん、美味しいね!」
そして本日のメインデッシュ、ブッシュ・ド・ノエル!
「うん、濃厚な甘さで口溶けがいいな…美味い!」
「しっとりしていて美味しいですね~!」
「甘い…美味しい…!」
「あぁ、今年も上手くできてよかった!」
~
ホッとしたのもつかの間、プレゼント交換だ
「まずは私からみんなにプレゼントね!」
マリは袋を渡した。中には3人分のマフラーが入っていた。それぞれ色違いだ
「暖かくていいな、ありがとう」
「みんなそれぞれ目の色のマフラーですね!」
「ふかふかしてます」
毛糸で編んだマフラーだ。とても暖かい。
「次は俺だな」
マチは袋を渡す。ジェイドのプレゼントは耳に被せるタイプの耳あて。ダリアのプレゼントは東の国の食材や料理が全て載っている本。マリのプレゼントは高純度ミスリル鉱石で出来た包丁だ
「いつも耳が冷たくなるので嬉しいです」
「わぁ、まだ知らない料理がある…」
「すごいね、この包丁!ありがとね」
マチはお礼を言われて少し頬が赤くなった。高純度ミスリル鉱石で出来た包丁はキラキラと青く光っている
「続いて私ですね」
ジェイドは袋を渡した。マチには紺色のロングコート。ダリアにはエプロン。マリには高純度鉄製フライパンを。
「コートとか普段着ないからな、嬉しいぞ」
「新しいエプロンだ!ありがとうございます」
「わぁ!調理器具いっぱいだね、うれしいよ!」
皆それぞれいろんなプレゼントを貰って喜んでいるが
最後はダリアだ。何やら細長い紙袋に入ったものを取り出すと、中から出て来たのは和酒だ
「和酒か、嗜むのにちょうどいい」
「私すぐ酔っ払ってしまうので少しだけ…」
「和酒か!飲んだことないなぁ、どんな味なんだろう。早速飲んでみてもいいかな?」
ダリアはシャンパングラスに和酒を注いだ
「どうぞ」
まずは香りを嗅ぐ。微かに米の匂いがする。そして呑んでみると…
「ん!コメの味が口の中に広がって美味しいね!」
「うん、美味いぞ。飲みやすいな」
「あぁ、キレがあっていいですね~へへへっ」
ジェイドの顔が赤くなっている。これ以上飲ませるのは危険だ
「みんな、ありがとう!すごく嬉しいよ」
「俺もだありがとう」
「それは私のセリフですよ~ははっ」
「ありがとうございます…嬉しかったです」
みんな思い思いのプレゼントを渡し、喜んでもらえてさぞかし嬉しいだろう。皆の心が暖かくなった
「ふふふ、皆さんももっと飲んでくださいよぉ~ほらほら~」
「ちょっと、これ以上飲んじゃダメだって!」
「おいお前、飲み過ぎだ」
こうなると止めるのが大変だ。だがまだ聖夜は始まったばかり
クリスマスパーティーから一夜明けて、片付けをしている。ジェイドは二日酔いで唸りながらベッドで横になっている。さすがに心配なので、マリが何度も様子を見に来る
「大丈夫、具合悪い?」
「気持ち悪くて頭が痛いです…昨日の記憶がありません…」
「二日酔いを治す魔法薬を作らないといけないかな」
「ううーん……」
ジェイドが酒臭い。1度飲むと止まらなくなってしまうタイプだ。マリが水に砂糖と塩を加えた経口補水液を作って持ってきた。
「飲めそうだったら飲んでね、脱水しちゃうから」
「はぁ…い……」
和酒だと、あんなに酔ってしまうのか。それにしても昨日は凄まじかった。歌を歌い突然脱ぎ出し、真冬の外に出ていこうとした
(昨日の記憶ないのか…面白かったのになぁ)
「昨日の夜中は散々だったな、ご主人とダリアの前で脱ぎ出すなんて」
しかも下着まで
「私は面白かったよ」
「私は見ていられなかったです…」
「ご主人の前で、だぞ!?自分だけ脱ごうだなんて許せない」
「え…え…?」
話が脱線しすぎてダリアが混乱している
「うん、マチもまだお酒残ってるのかな…」
「俺は至っていつも通りだぞご主人?」
「そっか…そっか………」
頭を悩ませるマリ。大丈夫なんだろうか
~
クリスマスツリーも装飾も全て片付け終わった
「次にくるのは大晦日だね」
「今年もあっという間だな」
「大晦日は花火があがるんですよね!」
そう、ダリアの言う通り新年を祝う為に各地で花火があがる。冬の夜空に散る花火は、星と相まって美しいのだ
「今年は頑張って起きていられるように頑張りたいです」
「無理はしないでね」
「そうだぞ、育ち盛りなんだからな」
クリスマスから大晦日はあっという間に過ぎていく
「大掃除しないとね」
「そうだな。俺は背が高いからホコリ落としだ」
「私、掃除得意なので!任せてください!」
一方その頃ジェイドは…トイレから出られなくなっていた
「うう……」
ドンドン、とマリがドアを叩く
「ジェイド!大丈夫?」
「気持ち悪くて…トイレから出られないんです」
「そうだな…薬作った方が良さそう…」
急遽マリは二日酔いに効く魔法薬を作ることにした。ムーンウォーターに賢者の実、時の欠片、月光樹の葉、ブライトニングハーブにハツカヨモギ
「それと、マンドレイクの葉に黄金クローバーをいれて…」
グツグツと大釜の煮える音がする。黄色く大鍋から光が放たれた。完成だ
「出来た!超速攻、万能二日酔い止め!」
トイレから戻ってきたジェイドに1口だけ魔法薬を飲ませた。すると
「あ……吐き気が、頭痛が収まっていきます…」
「全部飲めそう?」
小さいコップに入った黄色の魔法薬。ジェイドは全部飲んだ
「すごい…!完全復活です!」
無事にジェイドは二日酔いを克服したのだった
「本当お騒がわせな奴だな…」
「ジェイドさん、戻ったんですね!良かった…」




