帰ってきたメイド
朝ごはんを済ませ、のんびりフルーツティーを飲みながら読書をしていると、ドンドンとドアを叩く音がした
「入っていいよ」
ドアを開けるとそこに立っていたのは、紫で綺麗に切りそろえられた髪に大きな獣耳、尻尾。金色の目がマリを捉えていた
「ご主人様…ずっと会いたかったのです!!」
荷物をドサッと置くとマリに勢いよくその娘は抱きついた
「ダリア、お帰りなさい。待ってたよ」
「ご主人様、ダリアが居なくて寂しくなかったですか?」
「寂しかったよ」
「やっぱりそうですよね、もう帰ってきましたから安心してください」
マリに抱きついたまま離れないダリア。よっぽど心細かったのだろう
「マチ様とジェイド様に変なことされてないですか?大丈夫ですか?」
「おい、変なことってなんだ」
「何もしてないですよ」
2人は少し不機嫌になった
「なら良かったです、私のご主人様…」
「よしよし、よく頑張ったね」
自分より背の高いダリアの頭を撫でるマリ。ようやくダリアがマリを離すと荷物を二階の部屋に運んだ。2階から降りてくると
「これ、お土産です」
と、マジックバックと似た作りの麻袋を出した。中身を開けてみると
「これは米だね」
「ヒイズル国に行ってきたのか」
ヒイズル国は東にある島国だ
「はい、そうです。お世話になった方から沢山買ってきました。あと…これもあります」
「味噌と醤油、それに胡椒も!貴重品だね」
「どれも沢山買ったので大丈夫です。何年か持つでしょう」
「すごいねダリア、ありがとう」
マリからお礼されるとバサバサと嬉しそうにしっぽを振るダリア
「ダリアからお土産話しを聞くの、楽しみにしてたんだ」
「お土産話し、ですか。いい話ではないですが…悪魔族がヒイズル国の隣国アヌスビヌス王国の一部を占領しているとの事です」
「悪魔族か…だんだん増えてきたのかな」
「魔王との戦いも近いかもしれません」
「はぁ、厄介だなぁ。私はのんびり暮らしたいだけなのに」
「魔王を倒せるのはご主人様だけです」
「そうだね、世界の平和を守るためにも働くしかないなぁ」
面倒くさそうにするマリ。のんびりライフを壊されるのが1番嫌なのだ
「ご主人様、そう言えばそんな腕輪していましたっけ…」
「あ、マチとジェイドが買ってくれたの。綺麗でしょ」
ムスッとするダリア
「私だってマリ様にプレゼントあげたかった…」
「お土産だけで充分だよ。凄く嬉しいもん」
「本当ですか!私のお土産が一番ですか?」
マリの事を熱い視線で見るダリア
「う、うん。そうだね」
「よかった…!」
満面の笑みを浮かべるダリア
マチとジェイドはライバルが増えた…と不服そうだった




