気丈に
弱音を口にするのは好きではないです。
気楽に吐けることばではないけれど
気丈に口にしてみる
敷きつめた失望と
張りつめた絶望のうえに
薄く希望をつもらせてやれたなら
ぼくは歩いてゆけるから
持ちあわせた心配は
貼りあわせた不安の厚みさ
淡く安心を灯してやれたなら
ぼくは歩いてゆけるから
言い聞かせるでもなく
言い含めてやるんだ
言い返されることがなけりゃ
言い負かされることだってない
気楽に吐けることばではないからさ
気丈に口にしてやるんだ
零れだした弱音は
曝けだした本音の雫
かさぶたの強がりで塞げるうちは
ぼくは歩いてゆけるから
冗談めかしてなら、いいですけれど。