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異形  作者: り(PN)
9/16

81-90

81.パラメトリックス教団・研究室


 教団員「(パソコンの画面を見ながら)収束後、重なった時空の計量歪みは一端最大となり、ついで位相をずらして弱くなります」

 志木の声「次の発生は何時になる?」

 教団員「詳しい特定はできませんが、同等のパワーを内包した特異点となると……、十年から百年後になってしまうでしょう」

 志木の声「そうか。……では、次に位相濃度が高くなる地域は?」


82.パソコンの画面


 に、特異点情報が示されている。

 教団員「かなり東京寄りですが、まだ神奈川のようです」

 高速道路が多摩川を過ぎる地域で光が点滅している。

 教団員「昨晩まで強かった相模原市での位相は、すでに弱まりました」

 志木の声「接触があった、ということか?」

 教団員「そこまではわかりません。(その点に関しては、)お知り合いの警察の方に連絡を取られてはいかがでしょう?」


83.パラメトリックス教団・応接室


 志木「そうだな、その方が早いか?(考え込んで)最新の特異点情報をこちらのパソコンにも送ってくれ! 荻中には、こちらから連絡しよう。以上だ!」

 志木「(一息吐き、自分に)さて、どうしたものか?」

 ついで思い直したように、電話をかけはじめる。


84.パラメトリックス教団ビル近傍の路上


 に、覆面パトカーを止めている鳩谷と戸田。

 戸田「(心配そうに)本当に動きを見せるんでしょうか?」

 鳩谷「(半分目を閉じながら)そうでなければ、打つ手がないのサ。……ここはじっくり、待とうや」

 ほどなく、パラメトリックス教団ビルから一台の高級車が出てくる。窓は閉まっていたが、一瞬確認できた後部座席にいた人物の輪郭は志木のようだった。

 鳩谷「(ゆっくりと目を開き)では、行きますか。(戸谷に)慎重にな……」

 戸田「了解しました」


85.幹線道路


 を走る二台の車。遠く離れて、(目的地を同じにした)もう一台の車が走っている。


86.覆面パトカー内


 戸田「どこに向かっているのでしょう?」

 鳩谷「わかっていたら、後を追っていないよ。……お、雨か?」

 空が暗くなり、激しく雨が降ってくる。


87.志木の車(雨)


 のワイパーが雨水を弾いている。空は暗緑色となり、辺りは夜のように暗い。雷の音も聞こえてくる。


89.幹線道路(雨)


 を多摩川(川崎側)に向かう三台の車。


90.多摩川にかかった高速道路(雨)


 の下で雨宿りするジョギング姿の若い女性と数人の男女。辺りは土砂降りで雷も近い。


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