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ファッションリーダーしもむら

「はい、ララちゃん。こちらこそ宜しくお願いしますね」


そしてわたくしはララちゃんに挨拶を返すと軽く握手をして三回上下に優しく振ってから離す。


「所で奥方様、あの、お着物似合ってますね」

「そう言うララちゃんも着ているお洋服とってもお洒落で可愛いですわよ」

「え、えへ、えへへ。そ、そうですかね?」

「ええ、とってもお洒落ですわっ!こんなお洒落なお洋服は平民どころか王国貴族達ですら着ている所見た事ないですもの。さぞ有名なデザイナーに作って頂いたのでしょう。一体どれ程のお値段がするのか想像すらできま………何ですの、旦那様」

「過ぎた称賛は嫌味に聞こえる可能性もあるから気を付けた方が良いぞ?」

「へ?」


ルルちゃんの着ているお洋服は黒を基調としているのだが重いとう感じも無くむしろ背伸びしたい年頃の、カッコよさや分かるところにフリルがついた可愛さに、黒に映える白の色のシャツもまたこれはこれで可愛らしいデザインで間違いなく貴族、そして着古した後は平民がお古を買って王都中の女の子の間で流行りそうなデザインである。


むしろ大人であっても着てみたいと思える洗礼されたデザインを手がけれるくらいの人である。


きっと有名なデザイナーなのであろう思ったその時、旦那様がこれ以上褒めるのは逆に失礼になる可能性がある為そろそろ止めるように言うではないか。


「じ、実はこの服はファッションリーダーしもむらといお店で買ったのでとてもお安いのです。王都で言うと今日私が来ている洋服一式で銀貨一枚、日本円で一万円するかしないかと言ったお値段です」

「ぎ………」

「お、奥方様?」

「銀貨一枚ですってっ!?今日ララちゃんが着ているお洋服、それも一式でっ!?」

「お、奥方様ぁ〜あうあうっ」


わたくしはララちゃんが今着ているお洋服は一式で、最低でも金貨五枚以上はすると思っていたのだが、それがどうだ。


ララちゃん曰く銀貨一枚で揃えたと言うではないか。


わたくしが想像していたお値段の五十分の一のお値段である。


「で、デザイナーさんや仕立て屋さん、お洋服屋さんとかはその値段で大丈夫ですのっ!?まさか『にほん』ではお洋服関係のお仕事の方達は虐げられていたりするんですのっ!?」

「落ち着け、シャーリー。揺さぶり過ぎてララちゃんがぐったりし始めてるし、流石に移動中は危ないからちゃんとシートベルトを閉めて行儀良く席に座っててくれ」


そしてわたくしは目的地に着くまで顔を真っ赤にしながら大人しく座っていたのであった。

誤字脱字報告ありがとうございますっ!

ブックマークありがとうございますっ!

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