乗り換えようかなぁ
いつからだっ!いつから俺はこんなにも馬鹿にされ始めたっ!?俺が何か悪い事をしたかっ!?
そう思うも何もそれらしい事が思い浮かばない。
俺は常に王位継承権第一位として恥ずかしくない生き方をして来たというのに気が付けば王位継承権は剥奪され弟が次期国王候補へ、それと同時に俺に忠誠を誓うと言っていた貴族達、並びに家臣やメイドや執事まで俺の元から離れ、今や平民と同等の扱いを受ける羽目になっている。
その事について王宮に仕えるメイド達に言うも返って来る言葉はどいつもこいつも「王宮から出て下町で地に足をつけてから寝言は言って下さい」と帰ってくる始末である。
この俺に対して余りに不敬な物言いにこの手で粛清してやろうとするのだが毎回反撃を受け、そのままやってきた衛兵に床へ押さえつけられ、メイドはその光景をゴミを見る様な目で眺めた後この俺を助ける事もせず無視して何処かへ行くと、この場から居なくなった事を衛兵が確認した後脇腹を蹴飛ばされる。
これが王族に対する態度と行動であるか。
弟も弟でこの俺に対して「兄上、この国で一番偉いのは平民、ついで貴族、最後に王族だと何で分からないのですか?」と言ってくる始末だ。
一番偉いのは王族であり、国王の息子その長男である俺様が一番偉いに決まっているでは無いか。
何でこんな簡単な事もここの者達は分からぬというのだ?
「どいつもこいつもこの俺を馬鹿にしやがってっ!!もう良いっ!この俺が自ら動いてシャーリーの元へ向かうっ!!馬車を出せっ!!」
しかし、そう叫ぶも誰も返事を返して来ない。
「ふざけているのか貴様らっ!この俺が馬車を出せと言ったのだからさっさと馬車を出せよっ!!」
「は?シュバルツ様はさっきご自分で『この俺が自ら動いてシャーリーの元へ向かう』と偉そうに啖呵を切ったでは無いですか」
「舌の根も乾かぬ内に他力本願ですか?ご自分でやりなさいよ。私達も暇じゃ無いんですから」
「弟様が優秀で本当に良かった」
そして返ってくる反応はこの俺を馬鹿にして見下す反応ばかりである。
俺は余りの怒りに血が出るかと思うくらい強く拳を握りしめる。
「シュバルツ殿下?大丈夫ですかぁ?」
「ああ、心配させてすまない。アイリス、お前だけが俺の支えだ。アイリスと違って元婚約者でかつ婚約破棄を取り消してやるというのにこんな時にシャーリーの奴は何処で何をやってんだよ。だから婚約破棄をされたと何故分からないのか、本当に使えないグズめ」
「私、弟のカイザル殿下に乗り換えようかなぁ………」
「どうした?アイリス」
「ううん、何でも無いよ?」
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