旦那様の家庭の味
「あ、ありがとうございますわ。では、一口頂きます」
そして、わたくしがこの『かっぷめん』を食べる姿を見て旦那様とルルゥが、まるで子供の大好物の食べ物を自分の分まで分け与える大人の様に分け与えようとしてくるではないか。
その対応に今わたくしが旦那様とルルゥにどの様にみられているか分かってしまい恥ずかしさが込み上げてくるのだが『別の種類も味わってみたい』という欲求には勝てず、お二人の『かっぷめん』を一口ずつ食べる。
その味は今わたくしが食べている『かっぷめん』と同様に食べた事が無い味でかつ、同じくらい美味しい物であった。
ただ、『かれー味』だけはベースとなる味が、シノミヤ家へ嫁ぎに来る祭に御者のミヤーコが作ってくれた『かれー』に似ている事は分かった。
しかしながら、似ているというだけで味そのものは全く違うところを考えるにこの『かれー』なる食べ物はスパイスを使った黄色い食べ物ならば『かれー』と言うのかもしれない。
いうなればこの王国でいう所の、各家の数だけ家庭の味がある豆煮と同じであろう。
「もしかして、この『かれー』なる食べ物は旦那様の代表的な家庭料理なのでしょうか?」
そこまで推理したところで、何故だか旦那様の故郷の家庭料理なのではと思った瞬間、旦那様の事が一つ知れてなんだかとても嬉しく思ってしまい、その勢いのまま聞いてしまっているわたくしがいた。
「そうだな、肉じゃがと比べられるくらいには今や日本で代表的な家庭料理の一つとしての地位を築いているな」
「そ、そうですか………」
やはりこの『かれー』という料理は旦那様の故郷の料理であると知り、旦那様の家で出されている家庭の味を食べてみたいと思うと同時に作れるようになりたいと思ってしまう。
「奥方様っ!奥方様っ!ちなみにカレー味とシーフード味、どちらが美味しかったですかっ!?」
「旦那様の故郷の家庭の味………かれー」
「ほら見なさい旦那様っ!!やはり至高の味は多数決をもってカレー味である事が今ここに決まりましたよっ!!」
そしてわたくしの頭が旦那様の故郷の家庭の味なる『かれー』で一杯になり、思わずルルゥの問いに頭の中に埋め尽くされていた言葉がそのまま口からでてしまうではないか。
そんなわたくしの口から出た言葉を聞きルルゥは真っ先に旦那様へと自分が選んだカレー味が旦那様選んだシーフード味よりも上であるとマウントを取り始めるではないか。
「ち、ちちちちっ、違いますのっ!!旦那様の家庭の味を知りたいし、作れるようになりたいと思っただけで、この『かっぷめん』につきましては三者三様に同じ位美味しかったですわっ!!」
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