表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄された悪役令嬢、日本へ嫁ぐ  作者: Crosis


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/197

転移門

誤字脱字報告ありがとうございます

ブックマークありがとうございます

評価ありがとうございますっ!


「奥方様………」

「そ、そんな表情をしないでくださいまし。確かに、今なおふとした瞬間に思い出したり不安になったりは致しますし、幼い頃から身に付けた数々の事柄は無駄になってしまったかもしれないのだけれどもそれら全てが、わたくしがシノミヤ家に嫁ぐ為には必要な過程であったいう事なのでしょう。もしかしたらシュバルツ殿下の婚約者として恥ずかしく無い様にと様々な事を身に付けて来なければわたくしは今シノミヤ家に嫁いでいないかもしれませんわ。そう思えば寧ろ感謝しても良いくらいには思っておりますのよ?」

「………それもそうですね」


わたくしの思いをルルゥは優しい微笑みで肯定してくれ、わたくし達は喋る事も、何をするでも無く二人で縁側に座りゆっくりと流れる時間の流れに身を置き、気が付けば空がオレンジ色に染まっていた。


「では、そろそろ旦那様がお帰りになられる時間ですので迎えに行きましょうか」

「わ、分かりましたわ」


そしてルルゥの『旦那様が帰って来る』という言葉で思考の外側にあった意識を戻すと、ルルゥの後をついて行くのだが、ルルゥはこの屋敷の入り口ではなく裏側の方へと移動して行くではないか。


「ルルゥ?」

「あぁ、そうですね。まだ奥方様には言ってなかったのですけれども旦那様のお勤め先は基本的に日本と旦那様が経営しているここタリム領のどちらかとなるのですけれども本日旦那様のお勤め先は日本で御座います為屋敷の入り口ではなくて屋敷内にある日本へと繋がる部屋でのお出迎えします」

「え?旦那様の故郷である『にほん』でお勤め………?『にほん』という場所がここグラデリア王国では無い別の国であるというのは分かってはおりますが、ここタリム領から国境を越えるだけでも一日は超えますし、周辺諸国に『にほん』という国が無い事もわたくしは存じているのですけれども、まだ旦那様がお勤めに行ってからまだ半日程しか経っておりませんわよ?まさか………っ!?いや、でもそんな物がこの世に存在するはずが………」

「そのまさか、で御座います奥方様。今から旦那様をお迎えに行く部屋には日本へと綱がっております転移門が存在しております」

「さ、流石に転移門などという御伽の国から出てきそうなえどもえふえぇぇぇええええっ!!!??」


そしてわたくしは産まれてこの方記憶している中で一番大きな声で叫ぶのであった。





わたくし達は旦那様を迎える為に転移門がある部屋へとルルゥと一緒に向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ