そういう時の為の装備品なのだろう
そんなこんなで勝負できる装備を購入したのだが、なんと言うか凄かった。
『うにくろ』も上質な素材の装備品が多数あり興奮したものなのだが攻撃力はここ『にほん』よりも王国の方が高そうだとも思っていた。
しかしわたくしのこの考えは装備品専用のお店に行ってその装備品の数々を見て
打ち砕かれた。
そこには王国以上に攻撃力を誇るであろう装備品の数々が並べられているでは無いか。
コレらをわたくしが着て旦那様との戦いに挑むという場面を想像するのだが、たったそれだけでわたくしは顔から湯気が出るほど顔を赤らめてしまう。
こんなもの、能力上昇は桁違いなのだが使用者にも何かしらデメリットのある曰く付きと言われる装備品と何が違うと言うのか。
こ、コレなんか上も下も大事な部分の場所にただでさえ少なく透けている素材の布が無いでは無いか。
なんの為の装備品だと言いたい。
いや、そういう時の為の装備品なのだろう。
「お、やっとお求めの物は購入出来たか?」
「う、うるさいですわっ」
そしてわたくしは何とか装備品を選び終え旦那様が備え付けの椅子に座って待っている場所へと行くのだが、そこにはわたくしの気持ちなどまるで考えていないであろう事が分かる態度で旦那様が出迎えてくれた。
少しはちょっとくらいわたくしがどういう思いでこの装備品を購入したのか考えてくれても良いでは無いか。
と、紙袋に入った装備品をきゅっと抱きしめながら思わずつっけんどんな態度を取ってしまう。
ですが、万が一わたくしがどういう思いで購入したのかを旦那様に知られてしまっていたのだとしたらそれはそれで恥ずかし過ぎるのでやめて頂きたい限りである。
そんな理不尽な事を思いつつも旦那様はいつも通り飄々とした態度で次は何処を巡ろうかと話してくる。
わたくしよりも一回りも歳の離れた(そうは見えないのだが旦那様が嘘を言っていなければ一回り歳上らしい)旦那様のことである。
知識としては教えられている為知ってはいるものの、そういう経験が一切わたくしとは違い旦那様は経験豊富な事でしょう。
いくら外聞が悪いといえど貴族の男性とはそういうものである。
それが何だか嫌だと思うしわたくしだけを見て欲しいと思うのは貴族に嫁ぐ以上我儘な考えであるとは理解している。
シュバルツ殿下の時はそういう事を考えた事すら無かった。
きっとこの感情が嫉妬というものなのでしょう。
そんな、初めての事に初めての感情にと振り回されているわたくしとは対照的に落ち着いている旦那様を見ていつか絶対わたくしも旦那様をわたくしでその心を乱してやりたいと思うのであった。
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