光学兵器
後ろにいた捺姫から降りて、褌、キララの順で降りる。扉が閉まると同時に周りは暗闇になる。かつかつというヒールの音だけが響き、そして消える。同時に辺りが眩しくなり目を覆ったが直ぐに正面を向き直る。
そこにはいままで見たこともない物体があった。武器といっていいのかわからないものが。
「これは何?」キララがもの珍しそうに見つめるものは銃器のようでそうでないようなものだった。
「これかい。これは『アルテミス』っていうんだけど、正式名称は『連射型光学銃』だよ。まぁ正式名称が好きじゃないから神様の名前もらってるけどね。」捺姫が軽い説明を入れ始めた。
普通の連射銃よりも大きくそしてコンパクトになっていた。さらに単発ではなく連射と言うことで驚いた。
単発を素っ飛ばすのは技術者の鏡だな。初めて見る武器に興奮気味のキララに対して
「これは普通の実弾銃とは違うのか。」褌は実戦向けの話をし始める。
「とりあえず試し撃ちしてみないことにはなんとも言えないわね。ということで早速始めたいんだけど。」捺姫の表情が一変して険しい表情に変わる。
「準備は大丈夫?」と聞く前にいままで興奮気味だったキララから驚きの言葉が出た。
「私・・・やるよ・・・お兄ちゃんの為だもん。」褌よりも心の準備が早かった。
あいつがはじめて俺のことをちゃんとお兄ちゃんと言ったことに感動が入りつつ逆に後押しされるように褌が「わかった」の一言ですべてが始まった。