研究所へ
街の中は1日中賑わっていた。人通りが少ない道を選びながら中央にある城を目指す。
さっきまで会議をした城だ。城といっても大きなハイテク建造物を蒼呼んでいるだけだがみんなが口にする名は『開世』。
城の目の前に着くと門番がいるがほとんど意味を成さない門番で素通りである。
会議室は上だが今度は下に用事がある。さっきのやつの研究所だ。ここから下へ100Mというとてつもなく深い場所にあるらしいのでエレベーターで行くことに。奇遇なことに開いた部屋の中にはさっきの白衣の女がいた。
「あらもう来たの早いじゃない」捺姫が驚きではない感情で言う。
「下に行くのか」「もちのろん」「のらせてもらおう」10秒で会話を終わらせ、エレベーターに乗った。
エレベーター内の静寂はすぐになくなった
「その子は?」捺姫が興味本位に聞いてみた。
「俺の妹だ。」ほうほう。捺姫は半分察したように答える。
「あなたの核はどこ?」捺姫の言葉に反応してキララが俯きながら答える。
「胸と頭」2単語で答え、そこで再びの静寂が訪れる。
ここまでの会話がとても短いように思えたがエレベーターのドアが開いたときもうすでに100Mもぐったのだと察する。