初恋
私は生まれて初めて恋をした。
相手は名前も知らない他校の人。
ちょうど今日みたいに寒い雪の日に彼は、雪で滑って転びそうになった私を助けてくれた。
そんな事だけで好きになったわけじゃないけど、次の日から彼を目で追うようになった。
学校は違かったけど電車が一緒だったから毎日見ているうちに彼を知ることができた。
彼はサッカー部のエースらしく、同じ高校の女子に人気のようだった。
誰にでも優しく、人によって態度を変えるような人じゃなかった。なにより笑った時の顔がとても眩しかった。
そんな彼を見ているうち、私は日に日に彼のことが好きになっていた。
そして今日ついに、彼にこの気持ちを伝えることにした。
話かけるのにとても緊張した。
勇気を振り絞って話しかけた。
そして伝えた。
「ずっと前からあなたのことが好きでした」と
彼は一瞬止まった。
そして私の大好きなあの眩しい笑顔でこう言った。
「君、男じゃん」




