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おかしなアプリ

 今日はやけに風の強い日だな。

私の名前ですか? 今はそんな事必要ないや。

言いたい事は、今日もいつもと変わらない日々を過ごしてきたばかりの男さ。

何の取り柄もなく、日々何が楽しいのか?

周りの人にそう問いかけられそうなぐらい平凡な日々を送っている


そんな私の何気ない一日から旅が始まった


 夕飯までまだ時間がある。私はこういう時は決まって携帯をいじっている。

いつも通り無料で使えるアプリの紹介を見ていた。


そんな時

『 退屈な時間をお過ごしのあなたにお勧め!! 』

そんなありきたりの宣伝文句が書かれたアプリが紹介されていた。

「 どうせたいしたこと無いんだろ 」私は独り言をつぶやきそのアプリの詳細を見て行く


どうやら冒険物のようだ。

数々の宝物と、いろいろな人との出会いが待っているらしい。

綺麗な画像に、なぜか露出の高いお姉様方のキャラクターが掲載されている。

だがしかし、これも今となってはありきたりなアプリ紹介だ。


それでも私はこのアプリをダウンロードしてしまう。

それはなぜか?

それはこのアプリ紹介から、紹介されたアプリをダウンロードすることでポイントが貯まるからだ。

そのポイントを貯めて、有料アプリや他のアプリで利用できるポイントと交換できる仕組みだ。

地道な小遣い稼ぎって思っている


ダウンロード完了! 後はアプリ開いてポイントゲットして捨てるだけ!

この動作も慣れてきたな

いつもと変わらない日々の一部だよ。


しかし!? 「 あれ!? ポイント貰えないぞ 」

よし、もう一度と私はアプリ紹介から、やり直そうかとした。

しかし先ほどダウンロードしたアプリの紹介がない。

そればかりではない。アプリ名『 Portable World 』を検索しても見つけ出す事が出来ない。


それなのに私の携帯には、確かにこのアプリは存在していた。

「 なんかやばいんじゃないか? 」


個人情報ばら撒かれたり、高額請求が来たりしないか不安でしかたがなかった。


私はどうしようとだんだんあせりがでる


さらに追い打ちをかけるかのように、アプリからの通知が入り携帯から通知音が発せられる!

それと共にメッセージが画面にでてきた


これがまた怪し過ぎる

「あなたの助けを待ってます」そんなメッセージだった


私としては、今の私をこの怪しいアプリから助けてください

っと、こっちが叫びたい


とりあえず冷静に考えようとする。

まずは、このアプリが怪しいかどうか調べよう。

私はこのアプリをインターネットで検索し始めた。


そうしたらどうだろ!これがまた検索に山のように引っかかるじゃないか

そのほとんどが、私と同じくアプリを怪しんで、情報を集めようとしていた。


しかしその回答の大半は、確かに無料だし害はないと書かれている


それと一緒に得た情報では、時間の無駄でした。

クソゲーでした。

など良くない情報が回答されていた。


「なるほど!」


私は一呼吸置き、とりあえず無料なことがわかった。

それと今度はどれだけ酷いアプリなのか私の心の中に興味が湧く。


だからさっそくアプリを始めてみようと思う。


タイトルは『Portable World 』

MMOと呼ばれるRPGゲームのようだ。

これはいろいろな人が参加しているオンライン冒険ゲームと言ったところだ。


ゲームを起動させると、静かな音が鳴りだし、何かが草原をかき分けて行くシーンから始まった


「おっ!」


かき分けていたのは光の矢の様に見えた。草原を抜けた先にいたのは赤黒いモンスター!

トカゲのモンスターと言うよりは恐竜に近いだろう。

肉食恐竜に大きな翼が付いたようなモンスターだ

多分俗にいうドラゴンだ。


画像が綺麗な分やる気にさせてくれる。


しかしこのモンスターに向けられた矢が、ことごとくたたき落とされてしまった

それと同時にモンスターが矢の飛んできた先を鋭く見る。

曲は激しい音となり、画面が高速かつこちらに迫ってくるかのように演出される。

そして画面が黒くなり消えた。


「 矢を放ったのは俺か? 」

私にはそう思えてきた。


今度はどこかの賑わいのある町だろうか

こういった手合いには、不可欠の光景だろう。道の両端には果物屋に武器屋。

それに、威勢が良く、ピカピカの頭に筋肉質の男が叩き売りをする店などの光景がゆっくりとした曲と一緒に流れて行く。


なぜかこのスピードが携帯越しの私に、物を買ってくれ!

と言っているかのように語りかけてきた気がしていた。


今度はなんだかレストランのようだ。

「 ほぉー 」おそらくここで仲間と出会うのかと思わせてくれる。

レストランの奥に進むと、剣や斧などの武器を装備した男女が沢山いて、会話をしているようだったからだ。


そして座った席にメニューが渡されたと同時に私のキャラクター作りが始まった

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