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メガロポリス未来警察戦機◆特攻装警グラウザー [GROUZER The Future Android Police SAGA]  作者: 美風慶伍
第2章サイドB『魔窟の洋上楼閣都市』第1部『潜入編』
81/147

サイドB第1話『魔窟の洋上楼閣都市』Part5 『七審――セブン・カウンシル

その空間に集いし者たち。彼らの企みとは?


第2章サイドB第1話Part5

スタートです!


本作品『特攻装警グラウザー』の著作権は美風慶伍にあります。著作者本人以外による転載の全てを禁じます

這部作品“特攻装警グラウザー”的版權在『美風慶伍』。我們禁止除作者本人之外的所有重印

The copyright of this work "Tokkou Soukei Growser" is in Misaze Keigo. We prohibit all reprints other than the author himself / herself

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 高層ビル、ゴールデンセントラル200の32階フロア――、そこは何人たりとも特別な許可なしには立ち入ることの出来ない特別な場所である。通称〝円卓の間〟――そここそは、この魔窟の街・東京アバディーンを統べる特別な7人だけが集うことのできるエリアであった。

 その円卓の間には8つの扉と8つの席がある。1つは空席であり、残り7つがセブン・カウンシルの幹部たちの定席である。その7つの席が埋められたとき、この円卓においてセブン・カウンシルの会合は開かれるのである。


 席の後ろ側から見て、右の端から――


〔新華幇〕代表の〔伍 志承(ウー シーツェン)

〔ステルスヤクザ緋色会〕の筆頭若頭の〔天龍陽二郎〕

〔ゼムリ ブラトヤ〕のボスの〔ママノーラ〕こと〔ノーラ ボグダノワ〕


――となり、中央の席でこの会合の場を仕切っているのが――


翁龍(オールドドラゴン)〕の首魁の〔王之神(ワン ツィシェン)


――であり、さらにその隣が――


〔ブラックブラッド〕のボスの〔モンスター〕こと〔ジャリール ジョン ガント〕

〔ファミリア デラ サングレ〕の代表の〔ペガソ グエヴァラ クエンタニーリャ〕


――と続き、左の端にて7人目の参加者である――


〔サイレントデルタ〕のメインの〔通称〝ファイブ〟〕


――の七つの存在で締めくくられていた。


 在日中華系民族保護結社、武闘派ステルスヤクザ、極東ロシアンマフィア、中華系極秘武闘組織、アフリカ系人種ソサエティ、南米系ギャング組織――と、錚々たる闇社会の実力者が軒を並べている様はある種壮観であり表社会では在りえない異様な光景でもあった。しかし、その在りえない光景の円卓の末席に悪びれもせずに遅れて現れた剛の者。ソレこそがこの場に集った中でも最も異様なルックスを持っている人物であった。

 場に合わせた者たちの視線が一箇所に注がれる。その先に居るのは一体の――否、一人の人物。

 トラディショナルなスリーピーススーツに身を包みメタリックブルーのワイシャツにダークブルーのチェックのネクタイ、スーツはダークグレー、履いているシューズはオックスフォードと呼ばれるスタイルで編み上げの革靴を履いている。緋色会の天龍たちにも引けを取らないコーディネートであったが、やはり彼は〝異質〟であった。

 なぜなら彼の頭部は生身ではなくフルメタリックなアンドロイドの物だったからである。


「ファイブ、いつからそこに居やがった?」


 ドスの利いた重い声で問いただしたのはブラックブラッドを支配する巨体の黒人、ジョン・ガント、巷での別名を『モンスター』と言う。モンスターが問いかければ、その人物――〝ファイブ〟は悪びれもせずに答えた。彼が発するその声は、声のみで判断するなら歳の頃17か18の若者と言った辺りだろう。

 

「君らが集まる前から待機していた。このボディを先行してこの部屋に送り込んでおいたんだ。その上でちょっとした新技術を使ってこのボディーを隠しておいたのさ。なに、君らから声をかけられる前は視聴覚は一切起動していない。盗み見、盗み聞きはしていないから安心してくれたまえ」


 彼の名はファイブ――、人間ではない。頭部はもとより全身がメカニカルなアンドロイドボディである。顔面には目鼻も鼻梁もなく銀の仮面のようである。その顔面のスクリーンの上で、自らが発する音声に合わせて複雑かつアーティスティックな図形が踊っている。まるで音楽再生アプリのヴィジュアライザーの如くで、それが彼の感情表現の手段でもあった。ファイブのメカニカルな両手には革製の指出しグローブが嵌められている。この男は体こそメカであるが、立ち振舞や着こなしは一人の人間として自らを律しているのがひと目で解った。体格的にはさほど大きくなく、痩せ型の成人男性とほぼ同じ程度だろう。

 ファイブは肘掛け椅子に身を委ね、両指を胸のあたりで組んで場を眺めていたが、自らに集まってく視線の意味には気づいていたのか間を置かずに弁明した。


「君たちの疑念は分かるよ。僕としてはちょっとした演出のつもりだったが、どうやら〝あの男〟の事を思い出させてしまったみたいだね」


 詫びるように告げれば、天龍が鋭い睨みを効かせて言い放った。

 

「分かっているのなら、配慮願いたいものだね」

「あぁ、たしかにあの〝クラウン〟を真似る形になったのは確かに軽率だったな。以後、気をつけよう」

「そう願いたいね、それに今夜は久しぶりのフルメンバーだ、あまり無駄な時間はかけれない。次は気をつけたまえ」


 口調は丁寧で紳士的だったが、その口調の端々に苛立ちと怒りが混じっているのが感じられる。天龍のその怒りの理由は特段語らなくともこの場に居合わせたものなら誰でも知っているからだ。


「承知した。この埋め合わせは必ずさせて頂くよ」

「良いだろう」


 非礼と失態に対しては相応の対価を払うのがここでのルールだ。口では笑いあっていても、それは上辺だけのものでしか無い。ファイブが天竜へ詫びを終えると同時に、座を仕切る立場にある之神老師が口を開いた。

 

「それでは全員揃ったので会合を始めよう。よろしいかな?」


 皆に告げるのと同時に目配せする。各々が頷き返して行くと同時に、参加者の表情からは笑みと余裕と冗談と愛嬌とが少しづつ見えなくなってくのが傍目にも解った。同意の意思が確認されたことで之神は語り始めた。

 

「では、早速始めよう。今回の七審、すなわちセブン・カウンシルの招集だが、いつもの情報交換のための定期会合ではない。幾つかの緊急事態が起きているため、その注意喚起と事実確認が必要と成ったためだ。そのために話し合わねばならない案件は基本6つ存在する。詳細は会合の招集人である彼の口から聞くこととしよう」


 そう告げつつ之神が指し示したのは、最も遅れて姿を表した〝ファイブ〟であった。それを知ってモンスターが訝る。

 

「どういうこった? お前が俺たち全員を呼び寄せるなんて滅多にねぇだろ?」


 その言葉にママノーラが同意しつつファイブに問いかける。

 

「そうだね。アンタが自ら動くときはよほどのことだ。このセブン・カウンシルのシステムを立ち上げたのはそもそもアンタだ。いつもは見届け役と情報提供に徹していたアンタが、この〝円卓〟を開いたということはそれなりの大事が起きてるんだろ?」


 ママノーラも日頃の〝活動〟の中で何かしらの疑問と違和感を感じていたのだろう。ファイブと言う男の行動のその裏を感じてか問だたさずには居られなかった。そして、伍もかねてから胸の中に抱いていた疑問をファイブへと問いかけた。

 

「ミスターファイブ、私たちは貴方の正体も素性も知らない。その貴方が利害も理念も成り立ちも全く異なる我々を結びつけ、抗争を抑止させ、新たなる闇の秩序を築き上げたことについては私は心から賞賛している。正体不明・素性不明の貴方を我々が全幅の信頼をおいているのは、貴方が我々にそれぞれの事情に即した〝多大な利益〟をもたらしているからに他ならない。不用意な抗争を抑え、この国の治安機構をはねつけ、日本企業を出し抜いて、この洋上の埋立地に我々のような『日本の社会にとって〝異物〟となる者たち』の楽園を作り上げてしまった。その才覚も技術も称賛に値するものです。そもそも、私自身は表社会の人間であり、本来ならこの円卓に集まる彼らのような者たちとは接触することすら難しい。むしろ私のような人間は彼らのような闇社会の者たちによって捕食される運命にあるはずだった。それがこの七審によって安全な居場所が得られたのみならず、この円卓の席を介することで、彼らとの間で新たな利益関係が生み出せたことについては心から感謝している。昨今の日本では日本国籍を持たない者はたとえ合法的な在住者でも肩身が狭い思いを余儀なくされている。しかし貴方は我々に、日本の警察すらも容易には手を出せない絶対的な秩序をもたらしてくれた。ソレについてはこの場に集った誰もが異論はないはずです」


 伍がそう語れば、だれともなく頷くような雰囲気が漂っていた。だが、それで伍の言葉は終わらなかった。

 

「ミスターファイブ。言わば貴方は、この【ならず者の楽園】の見届人だ。その貴方が自ら動いた。それはこの東京アバディーンに〝危機〟が迫っていると見ていいでしょう。ミスターファイブ。お聞かせ願いたい。一体何が起きているのです?」


 伍の言葉を否定するものは居なかった。否定するくらいならこの円卓の場に現れることも無かっただろう。皆の視線がファイブの元へ一つに集まっていた。そして、その話題のキーとなる彼は無邪気さを感じさせる穏やかな声で語り始めたのである。

 

「流石ですね。伍先生――、仰る通りです。他の方々も抜き差しならない状態が我々の足元で起きつつある事は薄々感づいているはずです。中にはその〝新たな問題〟に早々に出くわしてしまった方もおられるはずです」


 ファイブが語れば、天龍が苛立ちをにじませながら尋ねてくる。

 

「あのアイルランドのイカれた老人の事なら、いささか食傷気味なのだがね?」


 アイルランドのイカれた老人――それがあのディンキーを意味しているのは明らかだった。だがファイブは天龍を諭すように答え返す。

 

「それは解っております。ミスター天龍。ですがそれは問題の一角にすぎない。それらの問題のすべてについて説明させていただきましょう。今少し、僕の弁舌にお付き合い頂きたい」


 ファイブのその言葉に天龍は頷き返した。ディンキー以外に掘り下げるべき問題があるなら、尚の事、話し合わないわけには行かなかった。

 

「では会話の前提条件が成立したので本題に入りましょう。今回、僕がセブン・カウンシルの緊急会合を開いたのは以下の案件によるものです」


 ファイブがそう告げると、円卓の中央、7つの席の正面に当たる場所に設置された7基のモニターにとある文章が表示された。

 

【評議会・討議案件リスト          】

【1:台湾系四海幇の一派の独断行動     】

【2:〝クラウン〟の出現          】

【3:ディンキー事件の余波と、ディンキー一派】

【  生き残りのローラとベルトコーネの問題 】

【4:〝ガサク〟の対応の是非        】

【5:日本警察による締め付けの問題     】

【6:日本警察の新戦力、特攻装警の問題   】


 一つ一つが表示されるたびにそれぞれに関わりのある案件のところで幹部たちは眉をひそめた。

 液晶モニター表示されたソレは、このならず者の楽園を脅かす重大案件ばかりであり、避けては通る事の出来ない重要問題であるのだ。

 

「今回、僕が話し合いたい話題はこれらの6つです。いずれもこの東京アバディーンの秩序を乱し、事を荒立てるものばかりだ。その中でもまずは軽微なものから始めましょう。まず最初にこの街に現れた新参者の件です」


 ファイブは円卓の端に肘をつき、眼前で指を組みながらモニターと参加者たちの顔を交互に眺めた。その中で最初に反応したのは翁龍の之神老師と新華幇の伍である。

 

「もしやそれは、台湾から来たあの者たちですかな?」

「お察しが早くて助かります。之神老師」

 

 ファイブが相槌打てば伍があとに続ける。


「台湾系の四海幇スーハイバンか――、たしか長年に渡り盟主が不在で統率が取れず、他の勢力に押され気味だと聞きますが?」


 伍の疑問に答えたのは天龍だ。

 

「それについちゃ俺のところでも聞こえてる。長年に渡り〝頭〟が居ないがために他の黒社会勢力に押されてシマを次々に落とされている。ソレならまだしも台湾中心地を追われたからと言って国外へと生き残りをかけて逃げ出したって話だぜ?」


 天龍の言葉に之神老師が頷く。

 

「さよう。つながりの有る台湾のハイセーウーの者からの話だと中心勢力が昨年中頃から事実上瓦解状態となり、各々が国外脱出を謀って精鋭化して居ると言う。中には義侠心を忘れ単なる殺戮者集団にまで堕ちている輩まで居ると言う。嘆かわしい限りだ」


 之神に問いかけたのはモンスターだ。

 

「じぃさん。アンタのところの〝サーティーン〟の方の管轄じゃねぇのか?」


 四海幇は中華系組織なのだ。之神たちの背後関係の方で対処すべき問題だとモンスターは暗に告げているのだ。だが、之神老師はそれを否定した。

 

「いや、本来ならガント先生の仰る通りなのだが、我が方の〝十三会〟には四海幇は入っていないのだ。頭目が居ないため、正式な幇組織だとは誰も認めておらんのだよ。十三会ゆかりの者なら内部粛清で対応できるのだが、部外者の流氓相手にはそう云うわけには行かん」

「めんどくせぇ話だな。つまりは同じチャイニーズだが、サーティーンの巨大な傘の下には入っていないはみ出し者連中ってことか?」


 流氓――リュウボウと呼びチンピラ・三下者と言った意味だ。

 モンスターの質問にペガソが声を重ねた。

 

「それも相当暴走してる連中だな。手傷を負った飢えた獣ほど面倒なのはねぇからな。この街で礼儀とマナーを守らねぇ奴が居場所を得られるわけがねえだろ?」


 その言葉に伍は頷きながら告げる。

 

「まったくそのとおりです。私のところで把握している事実としては、来日早々、横浜の中華系ソサエティに入り込むといつくかの傷害事件と恐喝を引き起こしています。東新宿の中華系ソサエティでも同様だといいます。表社会においては、こう言う案件は日本の警察は腰が重い。特別なつながりが無い限り日本国籍を持たない者たちの求めに対しては簡単には動いてはくれません。何かいい対策があれば助かるのですがね」


 その言葉は聴きようによっては四海幇の連中を始末してくれと言っているようにも聞こえる。その意図を否定せずにファイブは説明し始めた。

 

「伍さんの仰ることももっともです。それでこの四海幇の連中が、この街に入り込んできてから引き起こしたことですが、これを見てください――」


 ファイブがそう唱えるとモニターに新たに映像が写り込んだ。

 

「これは一昨年のクリスマスイブの日に、東京アバディーンの南東の倉庫街区画において引き起こされた事件です。私の配下が街頭監視を行っていた一環で得られた映像です」


 モニターには複数のカメラ映像が写り込んでいる。そして、あのクリスマスの夜に行われた、ハイヘイズ襲撃の際の一部始終が捉えられていた。映像はクラウンたちが姿を現す前で終わっている。その映像を目の当たりにして悪態をついたのはママノーラである。

 

Свинья!(スヴィーニャ)


 相当に気分を害したのだろう。母語であるロシア語のままで悪語を吐いていた。スヴィーニャとは〝豚〟と言う意味だが、スラングとしては『豚野郎』『無作法者』と言った趣旨の意味になるのだ。映像の中には明らかに露系ハーフと思われるような子供も居た。ノーラ自身が子供を持つ女性であるだけに同胞民族の子供を無思慮に襲う彼らに対して怒りを隠せなかったのは当然である。

 その映像を目の当たりにしてママノーラは言葉を続けた。

 

「銀の同志。こいつぁ倉庫街の端っこで暮らしている混じり者のガキたちじゃないか。ハイヘイズとか言う親無し子たちだろ?」

「えぇ、どうやら彼らは手始めに、無力な子どもたちを狩りとって居場所を乗っ取ろうとしたようです」

「子供ならたやすく捕まえられるって踏んだんだろうね。戦力にならないガキだし、さして害にもならないからほおっておいたが、さすがにこのまま見過ごすのは気分が良くないねぇ。それでコイツらはこのあとどうなったんだい?」


 ママノーラの問いにファイブは映像を切り替えた。そこに現れたのはまた新たなる人物だ。

 それはピエロともいう、ジェスターともいう、アルルカンと呼ばれることもある。赤い衣、黄色いブーツ、紫の手袋に、金色の角付き帽子、角の数は2つで角の先には柔らかい房状の球体がついていた。襟元には派手なオレンジ色のリボン――、派手な笑い顔の仮面をつけた道化者。彼の名は『クラウン』と呼ばれていた。驚きの声をペガソがあげる。

 

「コイツは!――」


 そこに写っていたのは死神の鎌――シックルを手にして殺戮を行っているクラウンの姿だった。一切の血を残さず砕かれたガラスのように飛び散る遺体の様がありありと捉えられていた。それがいかに異様なことなのかわかろうと言うものだ。

 

「――クラウン! この国に来ていたのか!」


 それまで膝の上で女官を弄んでいたがその手を止めて映像の中のそれを凝視している。ペガソは映像から目を離さぬままファイブへと尋ねた。

 

「まさかとは思うが、ガキどもを助けたのはコイツか?」

「ええ。その通りです。配下の者を駆使して遺体すら残さずに始末していきました。そのうえで子どもたちは丁寧に手当して記憶の消去までしている。あの〝死の道化師〟にもそれなりに人としての良心が微量ながらも残っていたらしい」

「ふざけるな!!!」


 ファイブの声を遮ってペガソが怒号を上げた。膝の上の女官をほおり投げるように解き放つと怒りに任せて円卓を右の拳で叩いていた。

 

「あの悪魔どもに人としての心なんぞ有るはずァねぇ! 奴らめ! 今度はこの国でやらかそうってのか! あの血の惨劇の続きを!」


 それまで飄々とした軟派なキザ男としての振る舞いをしていたペガソだったが、生まれ変わったかのように猛々しい本性を露わにしている。そしてその怒りのままに立ち上がると身を翻して扉の方へと歩こうとする。その彼に麗莎女史が声をかけた。

 

「ミスターペガソ、どちらへ?」

「ヤツを追う。この国から出ていく前に、あのふざけたサーカスの連中をぶっ潰す!」


 憎しみを込めて怒りを吐き出すペガソをナイラがすぐに追いかけようとする。そこにはただの義憤だけではない。強い怒りと恨みと憎しみとが現れていた。そんな彼を諭すようにママノーラが声をかける。

 

「おまち、天馬の同志」


 ノーラの声にペガソが一旦足を止める。だが振り返ることはない。ノーラはそのまま問いかけ続ける。

 

「アンタが怒り狂っている理由はよく分かるよ。メキシコ血の惨劇。今から5年前、アイツが政府軍や振興麻薬勢力と結託して引き起こした大量殺戮粛清事件。闇社会の連中だけじゃなく、一般市民やスラム住民まで巻き添えになった――、いやはじめからソレを狙って大規模な大量殺人を引き起こした史上最悪のアンドロイドテロ、その首謀者が活動を開始して間もないアイツだった。政府軍による麻薬勢力や反社会組織の大規模粛清と言う大義名分を得たアイツは、自らの能力をデモンストレーションするかのように喜々として殺し続けた。あまりの悲惨さに事件が終結したあとにはメキシコの主要都市からは、一時、人が完全に居なくなったとまで言われている。アンタはその時の数少ない生き残り。家族も兄弟も仲間もライバルも根こそぎ奪い去られた。アンタがサイボーグ技術に固執するのは。一人一人が強かったら、反撃して逃げ切るチャンスを自ら作り出せたら、あの時の惨劇で想い人を失うこともなかった。そんなあんたの怒りと恨みの根源は分からないでもないよ」

「――――」


 ママノーラに問いかけられてもペガソは答えない。そのペガソにファイブも諭し始めた。

 

「ですが――ミスターペガソ。今はまだその時ではありません。今動くべきではないのです」


 ペガソが振り向きざまに苛立ちを隠さず言葉をぶつける。

 

「なぜだ!? ファイブ! 目の前にアイツが! あの死神アルルカンが居るんだぞ!」

「手を出せない事情があるのですよ」


 興奮には冷静を――、ペガソの怒りの熱量など物ともせずにファイブはクールに淡々と続けた。無線回線を通じて色々と力を及ぼせるのか、ファイブはモニターに新たな映像を送り込んでいた。

 

「奴は新たに協力関係を結ぶ協定を結んだことが判明しています」

「協定? 誰と?!!」

「コイツです」


 ファイブがモニターに映し出した映像。正面からではないが、その全身像を映された数少ない証拠映像だった。そこに佇んでいた者――、全身を覆う黒いコートにプラチナブロンドのオールバックヘア、目元を180度覆う大型の電子ゴーグル。そして、コートの合わせ目から垣間見える両手にはグローブがハメられている。メタリックでメカニカルな意匠のそれだった。今宵、この円卓に集まっている者なら、彼の名を知らないはずがなかった。

 

「シェン・レイ?!」

「おいおい! キラーピエロとサイバーゴッドが手を結んだってぇのかよ!?」


 ペガソがその人物の名を驚きつつ叫べば、モンスターが事の顛末に気づいて、それを口にして叫んでいた。驚きは焦りを孕んでいた。

 

「じょーだんじゃねぇぞ! この二人が手を結んだら軍隊が束になったって叶いやしねぇぞ! なぜだ?! なぜこの二人が繋がった!」


 天龍が、モンスターの発する言葉に頷きながら私見を述べた。

 

「かたや、闇社会随一の犯罪請負人をうそぶく正体不明のアンドロイドピエロ、かたや、東アジア最強の電脳ハッカー――、あまりに双方とも異質故にこれまで確たる接点はなかったはず。ですが、シェン・レイにはこの島に活動拠点を置かざるをえない理由が在る。それがあの四海幇の礼儀知らずが襲った子どもたちです。奴は子供には甘い。ヤツ自身の出自に関連があると言われているがその辺りは不明な点が多い。ともあれ――」


 天龍は一呼吸おいて、さらに続けた。


「ハイヘイズのガキどもが俺たち七審に対等に不可侵協定を申し込む事ができるのは子どもたちのバックに神の雷シェン・レイが控えているためです。やつを怒らせればたとえ闇社会の地下銀行であっても口座の金額を一夜にしてゼロにされかねない。そうなれば我々としても身動きが取れなくなる。そこにクラウンが来日し、何らかの事情で利害の一致が在り、シェン・レイとクラウンとの間で不可侵協定が成立を見た――。おおかたそんなところでしょう。いかがです? ファイブ?」

「ご明察です。ミスター天龍。そして、今宵の議題で取り扱う議題のもう一つがここにあります」


 さらにモニターに現れたのは――

 

「あら、可愛らしい」


 ママノーラが言葉を漏らす。あの聖夜の夜に寒さに震えながら湾岸の街を徘徊していた時のローラの姿が映し出されている。フードを脱いで雪の中で頭上を仰いでいる姿だ。そこにはあの襲撃事件の際のテロアンドロイドとしての恐ろしさは微塵も映し出されていなかった。ただ、寒さに震えるか弱い美少女が佇んでいるだけである。

 その画像を見て顔をこわばらせたのは天龍と氷室だ。


「生きて居やがった――」

「その様ですね。有明事件で警察に回収、もしくは破壊されたとばかり思っていましたが」

「警察内部から得たリーク情報が間違ってたみたいだな」

「そのようで」

 

 天竜たちの会話に聞き耳を立てながらモンスターが問う。

 

「ファイブ、こいつは?」

「稀代のアンドロイドテロリスト、マリオネット・ディンキーこと、ディンキー・アンカーソンの忘れ形見、女性型アンドロイドで『光撃のローラ』です。昨年のクリスマスの夜にハイヘイズの少年に導かれて、この東京アバディーンの街へと侵入してきています」

「〝ここ〟にか?」

「えぇ、あれだけの殺戮事件を引き起こした実行犯とは思えないほどに今やすっかりハイヘイズの孤児たちと馴染んで居ますよ。他にもこんな映像があります」


 次にファイブが写したのは、湾岸の岸壁で数人の年端もいかない5歳位の子どもたち数人を遊ばせているローラの姿だった。どこから手に入れたのかクリーム色の長袖のワンピースを身に着け、エプロンを着けている姿は若い母親であるかのようだ。それまでの血なまぐさい過去をどこかに置き去りにしてきて見違えるようである。子どもたちも母親のイメージを投影しているのか何の抵抗もなくなついているのが分かる。

 

「ハイヘイズの孤児たちには乳幼児も多い。ローラは現在、そう言った子どもたちの世話をしながら、ハイヘイズの『護衛役』をこなしているようです」

「護衛役――、世界最強クラスのテロリスト・アンドロイドがか?」


 モンスターが訝しがれば、ママノーラが笑いながら指摘する。


「面白いじゃないか。史上最強の子守だよ。コイツの素性を知ってるなら迂闊には手を出せない。それにこの馴染んだ姿を見て、あの殺戮事件を繰り返していた殺人マリオネットだとは普通は誰も思わないよ。なぁ、ファイブ、このお嬢ちゃんが孤児のガキどものところに腰を落ち着けた事の理由にからんでるだろ? クラウンとシェン・レイが繋がったことが」

 

 その問いにファイブは頷いた。

 

「えぇ、そのとおりです。ママノーラ。ハイヘイズの少年がローラをこの街に連れてきたときに、例の四海幇が襲撃事件を起こす。おそらくローラを監視するため居合わせていたクラウンが先回り四海幇の連中を粛清し子どもたちを保護、さらに孤児たちの後見人となっていたシェン・レイが駆けつけ、一触即発となりかけていたところを協定が成立。その後、ローラをシェン・レイが招き入れる形で、自らの縄張りの中に保護、それをクラウンが遠くから見守っている。クラウンとローラにどんな繋がりがあったのかは、現在調査中ですが、大方そんなところです」

「そういうことかい。これまた厄介なのが絡まりあったもんだねぇ」


 ママノーラは細葉巻をくゆらせながらため息をつく。当然、これからどうなるのか疑問が出ないはずがなかった。議論と対話を求めて、ペガソは苛立ちを押さえ込むと、元の席へと戻り腰を下ろすとファイブに向けて問いかける。

 

「状況は解った。それでこいつらに関して俺たちにどうしろっていうんだ?」


 同様の疑問は他の者も抱いているのは明らかだ。ファイブはそれに答えた。

 

「まず――、四海幇の連中は見つけ次第粛清願います。彼らはこの街にふさわしくない。実を言うと僕の配下の者に命じて彼らと交渉を試みたのですがドロイドエージェントが3体破壊されました。マトモな交渉は不可能と見ていい。放置しておけば一般住民にすら手をかけかねない。極めて有害なクズどもです」


 淡々冷静に説明するファイブだったが、使われる単語は極めて剣呑だった。そのファイブに伍が問いかける。

 

「貴方の配下――、サイレントデルタのメンバーユニットですね?」

「えぇ、下位ランクのディスポーザブルでしたので痛くも痒くもありませんが、交渉を持ちかけた途端、スタンガンとショットガンと鉄パイプで滅多打ちです。人間性のかけらもない。まさに動物以下です。即座に皆殺しにするべきだとは思うのですが、他の中華系住民――特に台湾系住民と誤認する可能性もあります。僕のサイレントデルタのネットワークで排除対象者リストを作成中です。それを用いて識別していただきたい。方法は皆さんにおまかせいたします」


 サイレントデルタ――ファイブがメインリーダーとなり組織を束ねているサイバーマフィアだ。全メンバーがファイブのようなメカニカル体か偽装アンドロイドであり生身の人間は一人としていない。特に組織の下位ランクの者は所有する行動ユニットは使い捨てであり任務が終われば回収されることなく廃棄、または自爆する決まりを有している。極めて特殊な形態の組織である。

 そして、ファイブの提案に答えたのは天龍だ。

 

「いいだろう、手を貸そう。東京都内や首都圏各地の緋色会系の傘下団体からも、シノギのじゃまになる台湾連中が増えたと相談が上がってきていたんだ。ただ、迂闊に手を出すと報復が面倒なのと、誤爆した場合に抗争案件になりかねないので手を焼いていたところだ。アンタのところの情報サポート付きなら誤爆も防げる。本来ならギャラを貰うところだが、うちの組織の粛清行動扱いでロハでやってやるよ」

「助かります、ミスター天龍。速やかなる処断をお願いいたしますよ」

「あぁ、任せておけ」

「さて、もう一つですが――」

「クラウンだな?」


 ファイブの問いに即座に反応したのはペガソである。明確な敵意と殺意を隠そうともしなかった。

 

「今すぐにでもぶっ殺してやりたいところなんだがな」

「お気持ちはわかります。ミスターペガソ。ですが――」

「わかってるよ。ヤツとシェン・レイが手を組んでる状況で手を出すほど俺も馬鹿じゃねぇ。だが、何もせずに指を咥えて居るのも性に合わねえ」

「無論です。それにこのままやりたい放題に動かれるのも、この島の情報システムを束ねる僕としても居心地が悪い。そこで――」


 ファイブは新たにデータベースを操作した。

 

「僕がこれまでに調べ上げたクラウンに関するデーターの全てを皆さんに公開します。そのうえで首都圏全域における、彼ら――クラウン一派の行動状況の監視活動をお願いしたい。その上でやつを仕留める『鍵』が得られたのなら、一気に畳み掛けるつもりです。正体不明の得体の知れないアンドロイドは2つもいらない。いずれ彼には姿を消していただくつもりです」

「まずは敵の足元を探る情報戦――、ってわけか」

「えぇ、その通りです」

「それにしても。ずいぶんとお前もやっこさんに敵意むき出しなんだな」

「もちろんです。多くは明かせませんがヤツと僕は相容れない存在だとだけ言っておきましょう。今はまだやつの足跡を追っている身ですが――、ミスターペガソ。貴方の復讐もいずれ果たせるはずです」

「解った。お前の計画に乗ってやるよ。最終的にたどり着くところが同じなら、お前みたいな正体不明なやつに協力するのも悪くねぇ」


 ペガソのその言葉にファイブは答えなかった。だが、苛立ちや不快感を表すような反応が帰っていないことはペガソに対して好意的である事の証左でもあった。

 

「これは僕の個人的な推測ですが――、おそらくクラウンはこの国で何か大きな仕事をやろうとしているはずです。それがまだ何なのかは摑めていませんが、いかなる組織にも属さずスタンドアローンな存在で在り続けるアイツに自由に動かれるのは好ましくありません。我々のこの〝島〟の独立性を保つためにもヤツの行動には細心の注意をはらいたいのです」


 それはファイブ自身の強い願望であった。それを否定する声は誰からも上がらなかったのである。

 そして、之神老師が新たに問いかけた。

 

「それで、ミスターファイブ、残りの二人は?」


 残る二人――シェン・レイとローラの事だ。

 

「こちらの二人は様子見といたしましょう。今のところ強い敵対関係には無いですしシェン・レイ自身がハイヘイズの子どもたちをこの島に住まわせている以上、我々と事を荒立てたいとは思っていないはずです。それにローラはその能力こそ侮れませんが、今やかつてのテロアンドロイドの印象はどこにもありません。まるっきりネニーロイドそのものの有様です。そこで――『ハイヘイズの子どもたちのお守役に専念している限り」――彼女の事は〝見なかった事〟にすることとしましょう。おそらくシェン・レイはいずれまた我々と交渉の席を設けるように望んでくるはずです」

「なるほど、その時の取引材料として温存しておくわけですな?」

「えぇ、その通りです。之神老師」


 之神の問いにファイブは頷き、それに之神が畳み掛けた。


「切り札は少しでも多い方がいい。なるほど貴方の提案どおりとしましょう。私どもの配下にも監視の目は残しつつも、向こう側の行動については触れないように指示しておきましょう」

「あぁ、たしかにドラゴンのジィさんの言うとおりだな」

「あたしもそう思うよ。この小娘の情報はジョーカーとしてとっておいたほうが良い」

「それでしたら――」


 モンスターやママノーラたちの会話に続くように伍が声を発した。

 

「彼女がこの街に住んでいる以上。表社会の一般市民と接触せずにはいられないはずです。この街の新華幇の口の硬い者にもローラについては、彼女とはごく普通に接するようにして、素性や正体に関しての情報は極力封じるように指示しておきましょう。その上でごく自然な生活が維持できるように裏から配慮しておきましょう。できるなら彼女がこの街から出ていく様な状況は避けるべきだと思います」

「僕もそれで良いと思います」

「では――」


 之神が言葉を継いだ。四海幇、クラウン、シェン・レイ、ローラと続けば、その次に来るのはあの男だった。


「そうなると残る問題は〝あの男〟ですな」


 そう、日本警察の手から逃亡したあの男だ。モンスターがその男の名を吐いた。

 

「ベルトコーネだろ? ディンキーの糞ジジィの人形の中じゃ一番面倒くさいヤツだ」

「そうだね、アイツは戦闘力は最強クラスだがすぐにキレて暴走する。ロシアのFSBでも相当腹を立ててるようだ。何しろ、公にできない形で、最低3度はロシア軍の精鋭部隊をぶっ壊しているからね。ヤツの横っ面をぶっ飛ばしたい御仁は世界中に居るはずさぁね」


 ママノーラが補足をすれば天龍が苛立ちを隠さずに吐き捨てるように告げる。

 

「ヤツの戦歴なんてどうでもいい。今はヤツがどこに逃げたのか、それだけが重要なはずだ。日本警察すらも足跡を見失って頭を抱えてるって話だ。今、アイツにこの街にでも入られたら、やつを口実に日本の警察がいつ入り込んでくるとも限らん。この東京アバディーンの街で大暴れされたらそれこそ武装警官部隊を投入されかねん! あの疫病神を一刻も早く日本の外へとつまみ出す必要がある!」

「おやおや、サムライの同志、随分とご立腹だねえ」


 ママノーラが天竜に指摘すれば返ってきたのは怒号である。

 

「当たり前だろうが!!」


 どんなに紳士的に振る舞っていても天龍は生粋のジャパニーズヤクザだ。それも正統派の武闘派である。血の気の多さと口の悪さは隠しようがない。

 

「奴は――いや、奴らはな! この渡世の世界じゃ最大の御法度の二重契約をやらかしてたんだぞ! しかも相手はあのガサクだ! 俺たちにこの国への密入国の手引を依頼する以前から、奴らとつながりを持ち、ガサクの方の手引で日本上陸の手筈を端っから整えてたんだ! 俺達は始めっから舐められてたんだ! このままじゃ俺たちヤクザとしてのメンツが立たねぇんだよ! ローラとか言う小娘はテロ現場じゃマトモな活躍もせずに日本警察にあしらわれる体たらくだからこの際無視して構わねぇが、あのディンキーのジジィの右腕だったアイツは! ベルトコーネだけはゆるしちゃおけねえんだよ!」


 メンツ――、闇社会におけるメンツ。

 ママノーラも、モンスターも、ペガソも、之神老師も、闇社会に住まう者であるがためにその重要性は痛いほど分かっている。天龍の怒りを諭せるような言葉を彼らは持ち合わせては居らず沈黙するしかなかった。ましてや首謀者であるディンキーがすでに死んでいたと分かっている今、天龍たちが面目を取り戻すには、まさにベルトコーネを討つ以外に手段がないことは明白であった。怒りをむき出しにする天龍だったが、その彼に声をかけたのは、この会合を招集した張本人であるはずのファイブである。

 

「ミスター天龍。その点に関して私に提案があります」

「なに?!」


 怒りの形相をむき出しにする天龍に対して、一切怯むことなくファイブは声をかけた。それは狼狽しつつの取り繕いの言葉ではない。自信と知慧に満ちた知恵者の言葉である。

 

「今、ヤツの置かれている状態を逆利用するのです。そのための方策についてお話したいのですがお聞きになられますか?」


 ファイブは天龍を試すように窺い声をかけてきた。その意図を察して、天龍はつとめて気持ちを落ち着けると、怒りを隠さぬ視線のままファイブを睨み返した。

 

「聞かせてもらおうか」


 無視する訳には行かなかった。椅子に座りなおすと改めてファイブの方を睨み返してくる。

 ファイブは言葉を選びながら皆にこう告げたのだ。

 

「では、今夜皆様にお集まりいただいたもう一つの目的についてご説明しましょう」


 これまでの話は前哨戦に過ぎなかった。ファイブが彼らを招集した理由はまさに別にあったのである。


次回はひと休憩します。

その代わりに久しぶりの登場人物解説を行います!


挿絵(By みてみん)


本編再開は再来週です!



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