特別資料:武装警官部隊・盤古 『武装大系概略』
本日は臨時コラムです
再録ですが、追加情報を加えております。
特別コラム『武装警官部隊・盤古、その組織概要について』
特攻装警の世界において警察組織の重要戦力として特攻装警と双璧をなすのが、諸外国のカウンターテロリズム部隊を参考にして立ち上げられた『武装警官部隊・盤古』である。
今回は特別にその組織概要について可能な範囲にて公開したい。
1:組織発足と発展経緯
組織発足は東京オリンピックの行われた2020年の翌年である。
東京オリンピックは大成功を収めたが、外国人在留者の増大を招き、また海外系の諸犯罪組織の流入と拡大を引き起こした。このため大都市を中心として凶悪犯罪が加速度的に増悪化。組織だった非合法活動も目立ち、テロの危険性もより増すこととなった。
これに対処するために旧来の機動隊やSATなどの組織よりも、より能動的かつ攻撃的に、組織化犯罪・機械化犯罪に対処するために創設された対カウンターテロ部隊構想が母体となっている。その後、組織改編や拡大を重ねながら盤古はその実効性を示し、日本の治安維持の重要な主戦力としてその存在意義を大きくしていく。
だが、盤古発足と同じくして、国際社会の犯罪地下社会において、違法な科学技術やサイボーグ技術が急速に蔓延しはじめていた。そして特に違法サイボーグ技術の流入と蔓延の影響は深刻であり、銃器類による武装よりも、即効性の強い武装方法として、日本のみならず世界中で爆発的に増加する事となった。
本来、日本は銃刀類の規制が世界中でもトップクラスに厳格であり、それにより凶悪犯罪が起きにくい状況が醸成されていた経緯があった。だが犯罪者のサイボーグ化はそのような犯罪抑止手段を簡単に凌駕するものであり、拳銃や日本刀よりも効果的で、かつ見つかりにくい武装方法として瞬く間に蔓延することとなった。
発足間もない盤古は、この違法サイボーグの蔓延や国際規模の犯罪組織の流入への対応を迫られる事になるのだが、この時点での盤古は、旧来の対テロ部隊のレベルを超えていなかったために激変する犯罪事情に対抗する事が困難であり、隊員たちに対して多大な負担を強いる結果となった。また、警察の武装力強化に対して一部の市民が強い拒否反応を示し抗議する姿勢を示したことも悪影響していた。
このため2022年から2023年冬にかけて、部隊の装備面の不備や隊員への待遇に不満を持つ一部の盤古隊員たちが、抗議の意志を示すとともに警察組織の主導権を握るべく小規模クーデターを企図して武装蜂起、一時的に霞が関エリアをジャックする事件を引き起こした。
後に『東京戦争』と呼ばれる警察内部の武装抗争事件である。
この東京戦争勃発以後、武装警官部隊・盤古は組織体制を大幅に刷新、都道府県に一つの大隊を配置し、小隊規模で作戦行動を管理・指揮する体勢が発足することとなる。また近代兵器的な銃火器の強化に頼らず、対犯罪戦闘力を強化するため高度ハイテクにより開発された武装プロテクターが配備されることとなった。
そしてこの、大隊・小隊単位での組織体勢は定着し、全国の47都道府県に組織は拡大し、現在に至っている。
2:組織名由来
アジア大陸全域の各種伝承に足跡を残す古代神話である天地開闢の巨神の盤古伝説に由来している。新時代の日本の未来を開き、文字通り天地を開闢する役目を期待して付けられた名前であった。
だが、現在ではその隊員損耗率の高さや、拡大し続ける組織規模、さらには情報戦特化小隊の様な異分子の存在などを揶揄して『傷だらけの愚鈍な巨人』と一部のマスコミに揶揄されている状況にある。
3:組織運用体制
・盤古は小隊編成を最小単位としている。そして複数存在する小隊を束ねたのが大隊であり、大隊長は各都道府県に1名配置されている。そして全国の都道府県の47大隊を束ねるのが東京大隊の大隊長であり、東京大隊の大隊長は総大隊長と呼ばれている。
・各大隊長は各県警本部長の管理下に置かれている。だが実際には全国を総括する東京大隊総司令部大本営によって総括管理されており、この総司令部大本営を管理監督しているのが、警視庁上層部と警察庁上層部、そして国家公安委員会である。これは旧来の機動隊やSATなどとは異なる運用体制であり、ある程度の盤古の独立性を担保するためであり、警察内部のしがらみに縛られること無く、盤古が独自の判断で行動可能である事を示している。
・小隊は、1小隊が10名で編成されている。この小隊の中にA/B/Cの三班が存在し、A班の班長が小隊長である。さらにこの小隊が束ねられて大隊が成立している。
各小隊は番号で呼ばれており、第1小隊の小隊長が大隊長となる規定である。そのため盤古の第1小隊は特別な存在のエリートエキスパート集団であり、他の小隊よりも優位な立場に置かれている。
・都道府県毎の大隊の小隊編成数は大きく異なっている。もっとも小隊数が多いのは東京の20小隊であり国内最大規模である。東京にはこれに加えて情報戦特化小隊の2小隊が別に存在している。逆に最も少ないのが高知と徳島の4小隊である。(近年では3小隊に減らす案が浮上している)
4:小隊内部構成
各小隊は3つの班から成っている。A班、B班、C班と呼ばれており各々の班の役目は次のとおりである。
A班(4名):小隊長が指揮する班であり主戦力を担う。銃器戦闘員3名、通信連絡員1名
B班(3名):側面からの支援戦闘などを担う。銃器戦闘員2名、通信連絡員1名
C班(3名):狙撃や爆発物トラップなどを担う特殊技能担当。重火器戦闘員1名、狙撃員1名、通信連絡員1名
必ずしも全ての小隊がこの編成と言うわけではなく、担当任務特製や活動地域の事情などにより適時カスタマイズされている。
例1)大阪大隊のサイバー小隊:小隊10名全員が電脳技術者であり、直接戦闘をこなしつつサイバー犯罪やネット犯罪に対抗する事を任務としている。
例2)島根・鳥取・福岡、水際小隊:水上戦闘技術を持った部隊員で構成されている小隊で、密入国や国境線侵犯者への対応に特化した小隊
例3)北海道、厳冬局地戦小隊:北の国特有の過酷な自然環境に対応するため、寒冷地への対応を強化された専用装備や車両を多数保有している。
例4)北陸福井、核災害対策小隊:原発施設の集中する北陸福井に配備されている小隊で、各災害対応の機能を与えられた重武装タイプにより構成された小隊。
5:武装プロテクター
盤古の装備の中核をなすものであり、盤古のイメージシンボルカラーの〝白〟は、この武装プロテクターの塗装色である白色から来ている。
武装プロテクターは武装度合いから――軽武装/標準武装/重武装――と三種類存在する。
軽武装タイプ及び標準武装タイプは小規模な散発的な戦闘行為を含む捜査活動/工作活動等をメインに行なう特務行動用途である。軽武装タイプは警備/工作作業用途、標準武装タイプは軽戦闘用途と規定されている。
軽武装と標準武装の違いは、身体能力強化の筋力補助機能の有無であり、軽武装が非動力、標準武装が軽度の身体能力強化機能を保有している。
一方、重武装タイプは敵の正面制圧を行なう完全戦闘用途で身体能力強化も強固かつハイパワー、武装も装甲も大幅強化された装甲強化服であるが高コストのため配備数にはまだまだ限りがある。
現在さらに機能強化と生産コスト低減が図られた新型プロテクターが開発途中であると言われている。
<以下、武装プロテクターデータ>――――――――――――――――
■軽武装タイプ:強化外骨格「刃千」
■標準武装タイプ:強化外骨格「凰牙」
防弾・防爆・防刃にすぐれた外部装甲を持ち、軽武装タイプは非動力。標準武装タイプは肉体の運動能力を通常の5.7倍に強化するパワーアシストを持つ。
主要素材は、HFRP(ハイブリッド繊維強化プラスチック)&AIN(窒化アルミニウム)複合多重積送構造素材からなり、内部を有機系の高対衝撃性の高密度ポリマーゲルでシーリングしている。
標準武装タイプの駆動源はベルトタイプリニアモーターアクチュエータで、装甲内部に高圧高容量の薄膜タイプの超電導バッテリーを動力源として組み込んでいる。(長時間運用必要な場合、補助動力装置を装備可能である)
また、内部に装着者の肉体データを補足するための高感度センサーと専用処理プロセッサーが網の目の様に張り巡らされている。
・セミライフリンク
強化外骨格内に設けられた生命維持装置。機能を防毒・防塵などの装着者の生命保護に重点をおいており、予備の酸素ボンべがあり連続で20時間使用可能である。
・対機械戦闘用、特殊コンバットナイフ
レアメタルアレイ(チタンなどその他の希少基土類の無重力下高精度合金で高耐久性・高硬度を示す物を使用)からなる、対機械戦闘用の特殊コンバットナイフ。刃わたり35㎝で通常のチタン合金すらも簡単に切り裂く。エッジ部分は単分子構造でありその機能は高い。
インフォメーションインタフェース
警視庁の情報ネット網に直接接続されたデータターミナル。マルチバンドのデジタル回線無線装置として機能する他、音声識別操作による高精度高機能のコンピュータ情報端末としても機能する。その装着者の頭脳の神経インパルスを読み取り、思考により操作するシステムが組み込まれており、使用は非常に容易である。
クラフトツール
電磁式バーナー、高速切断カッター、レーザードリル、ファンブロアー……など多様な工作作業用の道具を詰込んだ多機能ツールユニット。
デスライン
単分子ワイヤー装備。強化外骨格の腕部に内蔵され巻き取られている。ワイヤーの径は3段階に切替可能で使用目的に応じて選択する。
■重武装タイプ:強化外骨格「燿骸」
標準武装タイプを基本としつつも、より過酷な重戦闘に対応可能とするために開発された戦闘用プロテクタースーツ。軽武装タイプ、標準武装タイプが〝着込む〟形式のものであったのに対して、重武装タイプは内部骨格フレームを有しており、その内部に〝乗り込む〟形式の物である。
主要素材は軽武装・標準武装とほぼ同じとしながらも、HFRP(ハイブリッド繊維強化プラスチック)&AIN(窒化アルミニウム)複合多重積送構造素材はより重装甲となり、窒化アルミニウム製のハニカム構造材からなる外骨格フレームが設けられている。対衝撃吸収用の高密度ポリマーゲルシーリングも装備、より高度に装着者を保護する構造と成っている。
さらに身体能力強化のために腕部と脚部のマニピュレータユニットにサブフレームが付加され、手足のリーチも1.3倍ほど大きめである。
駆動源もほぼ同一のベルトタイプリニアモーターアクチュエータを用いているが、。装甲内部に高圧高容量の薄膜タイプの超電導バッテリーを組み込んでいるのも同等だが、補助動力装置としてパルス駆動の超小型核融合ユニットを選択可能である。これより肉体の運動能力を通常の12.2倍に強化する構造である。
アブソリュートライフリンク
強化外骨格内に設けられた絶対独立生命維持装置。装着者を外部から完全遮断することが可能。軽武装/標準武装とはこの点において全く異なっている。専用の触媒と人工のクロロフィル装置により外界と完全に隔絶された循環呼吸器系を造り上げる。また高濃度の栄養薬液のタンクが備えられている他、水分の完全循環システムが存在し、装着したま長期間の連続運用が可能である。
対機械戦闘用、特殊コンバットナイフ(大型サイズ)
レアメタルアレイ(チタンなどその他の希少基土類の無重力下高精度合金で高耐久性・高硬度を示す物を使用)からなる対機械戦闘用の特殊コンバットナイフ。刃わたりは50㎝に大型化。通常のチタン合金すらも簡単に切り裂く。エッジ部も単分子構造であり体内システムからバイパスさせた高電圧をナイフ先端から放電させる機能も有している。
マルチファンクションボム
ロケットブースターを有した手榴弾、強化外骨格の腰部・大腿部などに装着されている。
投げて通常の手榴弾として使用できる他、ロケットブースターに点火して近接芯管でミサイル的な使用も可能である。また、ボム内部の炸薬に該当する部分の中身を変える事により、フラッシュグレネードや、催涙弾・対人散弾手榴弾などとしても機能する。
デスライン
単分子ワイヤー装備。強化外骨格の腕部に内蔵され巻き取られている。ワイヤーの径は3段階で使用目的に応じて選択可能。ワイヤー生成速度、ワイヤー強度、ともに強化されている。
インフォメーションインタフェース
警視庁の情報ネット網に直接接続されたデータターミナル。マルチバンドのデジタル回線無線装置として機能する他、音声識別操作による高精度高機能のコンピュータ情報端末としても機能する。さらに装着者の脳内の思考情報を読み取り、機体操作に反映させる機能も保有している。
重武装タイプは軽武装・標準武装よりもより高機能であり制御が難しい側面があるが、使用時においては操作手段自体はそう難しいものではない。音声識別操作や、脳内情報読み取り機能などによる物である。
■第四世代プロテクタースーツ『鴉』
日本警察は、2039年11月の有明事件における、武装警官部隊・盤古隊員の大量負傷者・大量殉職者発生の報告を受けて、現状では武装警官部隊の装備大系が、より進化凶悪化しつつある現在の犯罪事情――、特により強化された犯罪性アンドロイドの跋扈に対し、有効的な実効制圧力を発揮できないと判断。
より現在の犯罪状況にマッチした、更なる強化型、さらなる高い運動性を有した、新型プロテクタースーツの開発を行うことを決定した。
そして、新型プロテクタースーツを名称を『鴉』と命名し、その開発プロセスを第二科警研とその関連企業である岸川島重工に発注することとなった。
鴉は開発開始からわずか2ヶ月と言う短期間ながら基礎開発に成功さらに2ヶ月の実践テスト調整を繰り返し完成するに至るのである。
その際、武装警官部隊・盤古の総大隊長・妻木哲郎氏による実践テスト調整が行われており、入念なテストが繰り返されることでより優れた完成を見ることとなった。なお、その際に自衛隊方面による各種協力が行われている。
鴉は、その開発過程において第二科警研で生み出された、特攻装警にまつわる各種テクノロジーの応用が試みられている。
これにより、既存のプロテクタースーツにおける問題点の改善が図られることとなり、鴉は第4世代プロジェクタースーツとしてやがて高い評価を得ることとなるのである。
そして、開発に成功した初期30体のプロテクタースーツ・鴉は、武装警官部隊内に設立された秘匿組織『ヤタガラス』の標準兵装として採用・配備される運びとなったのである。
【技術的概要】
鴉は、その開発過程において、アンドロイド警察官・特攻装警の採用テクノロジーが大幅に応用されている。それらについて以下に記す。
①柔構造外骨格
そのプロテクタースーツとしての基本機体は、従来のようなHFRPのような硬いプラスチックパネルの組み合わせではなく、特攻装警フィールに採用された〝柔構造外骨格〟を基本構造と用いることで、柔軟さと強固さを兼ね備えた極めて優秀なプロテクター性能を発揮することが可能となっている。
また、柔構造プロテクターパネルには更なる改良が加えられており局所的に急激な外的応力が加わった際にその当該部位において内部構造として組み込まれた特殊金属メッシュが瞬間的に膨張、分子間結合力が強化されることでより優れた防御性能を発揮可能となっている。
②金属製電動人工筋肉
特攻装警に採用されている人工筋肉の一つである、金属製電動人工筋肉を全面採用することで、従来型のベルトタイプリニアモーターアクチュエーターにはない高速性能と、より強靭なハイパワーを発揮させることが可能となった。人工筋肉という形態をとることで構造上、良いコンパクトかつ効率よく組み込むことが可能となり、鴉の軽量化・スリム化に寄与する結果となっている。
③プラズマハート〔小型化軽量化タイプ〕
鴉はその動力源として、従来の薄膜フィルム型バッテリーの他、超伝導バッテリーユニットが供えられている。さらに、特攻装警の心臓部として採用されている、超小型核融合発電ユニットである『プラズマハート』が採用されている。
これは強化タンデムミラー型超小型核融合炉とMHD型発電装置を合体させたものであり、特攻装警に採用されて絶大な実績をあげているものである。
鴉は、この改良型プラズマハートを複数装備している。これにより更なる大出力とより長い稼働時間を得ることに成功したのである。
④機能限定型クレア頭脳ユニット
鴉は、その中枢ユニット部分に、制御装置として、特攻装警でも採用されている人工頭脳ユニットであるクレア頭脳を機能限定させて、採用・内蔵させている。
従来型のノイマン型の制御中枢装置とは異なり、装着者の本来の頭脳の自我と連動した、より高い判断制御能力と、極めて優れた〝先読み〟性能を得ることに成功している。
なお――、基本制御OSにはマインドOSではなく、新たに岸川島重工で自主開発された『プログラム・ヤヌス』が採用されている。
なおこの『プログラム・ヤヌス』に関する詳細内容は開示されていない。
⑤内蔵武装
鴉は、特攻装警からその開発技術が大幅に応用されて作られているということもあり内蔵式固有武装に特攻装警に採用されたものが応用されている。それらについて一部列記する
・パルサーブレード
・マイクロアンカー
・タランチュラ
・簡略形イプシロンロッド
・レッグパイラー
……など
⑥補足
なお、一般隊員機と隊長機とでは、近接戦闘、後方支援、多目的戦闘などの傾向の違いから細かな機能スペックの違いがあると言われている。
6:装備類・銃火器類
盤古には通常の軍用兵器に連なる特殊部隊向けの銃火器が多数支給されている他、対機械戦闘、対サイボーグ戦闘に特化した、オリジナルのハイテク特殊装備も多数配備されている。
これらを駆使することにより、諸外国のカウンターテロ部隊に比肩する戦闘力を行使可能な他、安易な犯人殺傷が許されない日本の法制事情の中にあっても、犯罪者の違法活動の一切を高度に封じるだけの機動力、戦闘力を発揮する事が可能なのである。
通常兵器としての銃火器には以下のものが採用実績があるとされる。
《通常武装例》
デザートイーグル
キンバー1911
FNファイブセブン
ステァーAUG
U.S.M240E6カスタムモデル
ケル・テックKSG
メタルストームMAUL
重機関銃XM806(パテント取得して自主開発)
DSR-1
アキュラシーインターナショナルAS50
G120A
また、第4世代〔鴉〕用の装備として以下のものが用意されている。
《鴉専用装備》
10番ゲージフルカスタムライアットショットガン〔神鎗〕
現状運用されているショットガンとしては最大口径の10番ゲージのショットガン。全長60センチほどと短め。
片手持ち可能であり短いサイズ故に取り回しは非常に良い。装弾数もケルテックショットガンの用に副列チューブ弾倉であるため、装弾数8発と多めである。また副列なので片側に通常ショットガン弾薬を、もう片方に専用設計されたマイクログレネード弾を装填する事も可能であり、目的に応じて弾種を変える事も可能である。
対サイボーグ戦闘、対アンドロイド戦闘を重視し、重比重ショットシェルや、サボ弾などを装填する事が多く、またマイクログレネード弾を運用することで大型戦闘機械への対処も容易である。
プラズマ衝撃波大型ライフル【ブラックパイソン】
アトラスに配備されていた固体レーザープラズマ衝撃波発生装置『AAC-XD014/レッドパイソン』の改良型であり、レッドパイソンの弱点であった外部電源に手が加えられており、特攻装警の心臓部としても採用されている超小型核融合発電装置『プラズマハート』のダウンサイジング版が内蔵されている。
それゆえ稼働時間・出力・反応性において大幅な改良がなされており、様々な戦闘局面に対応可能。
さらには近接戦闘補助として、銃剣機能が内蔵されている。フロントフォアグリップ内に折り畳まれてフロントブレードが内蔵されており、これを展開することで刃渡り40センチほどのプラズマブレードを展開する事が可能である。これを銃剣戦闘の要領で用いるのである。
ただし発電装置部が高熱を発するため素手での運用は不可能。鴉プロテクターを装着することが使用前提となっている。
現状では隊長機にのみ支給されている。
7:移動手段
盤古は原則としてヘリ移動である。複数小隊単位で日本各地のヘリポートに付随する形で活動拠点が設けられ、出動命令が出てから即座に作戦エリアへと直行することが可能とされている。
しかるのち作戦空域上空にて、①ラペリング降下、②背面ジェットパック装備使用、の何れかの手段において地上展開する。また任務内容に応じて、通常オフロード車両、特殊トレーラー、武装バイク、などでの作戦展開も適時試みられている。
使用するヘリだが、基本以下の二種。
1)オスプレイV22の発展改良機
2)静音メインローターの大型ヘリ
さらに鴉部隊専用のステルス静音大型ヘリが開発途中であると言われている。
(了)
本編再開は2月末、または3月初頭を予定しております。