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第84話 帰り道の甘い余韻
夜。
遊園地を出て、駅までの帰り道。
ライトに照らされる街は静かで、
昨日の喧騒が嘘のよう。
手は自然に絡み合い、
指先がわずかに触れるたび、胸が跳ねる。
「今日、楽しかったね」
私がつぶやくと、彼も微笑む。
「うん。君といると、何でも楽しい」
言葉に甘さが溢れる。
駅に向かう途中、
少し寄り道して静かな公園へ。
ベンチに座り、
肩を寄せ合う。
手を握る。
軽く触れるだけで、心臓が速くなる。
視線が自然に交わる。
言葉はいらない。
風が頬を撫でる。
呼吸が少し重なる。
「触れたいけど、ゆっくりでいい」
彼が小声でつぶやく。
私も微笑む。
「私も」
距離を保ちながらも、
甘さは最高潮。
二人だけの時間。
短い触れ合いと視線だけで、
今日一日の思い出が心に刻まれる。




