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第76話 余韻の夜
夜、自宅の部屋。
窓の外には、雨上がりの静かな街。
手をつないだ余韻が、まだ胸に残る。
ソファに座り、スマホを眺めながら、
今日の出来事を思い返す。
手を触れただけで、
心臓が跳ねる瞬間。
互いの視線が交わるだけで、
胸が温かくなる時間。
甘さと緊張の頂点を経験した後、
静かな余韻が訪れる。
彼から短いメッセージ。
「帰宅した?」
「うん、無事だよ」
私は返す。
そのやり取りだけで、
心が落ち着く。
布団に入ると、
昨日の手の温もりを思い出す。
触れずに近くにいるだけで、
心は確実に満たされる。
明日もまた、日常が始まる。
でも、昨日の甘さの記憶が、
二人の関係を少しだけ強くしている。




