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第75話 甘さと緊張の頂点
夜の街。
少し雨が降っている。
傘を二人で差しながら歩く。
雨粒がライトに反射して、
道路がキラキラと光る。
手は自然に触れ合い、
指先がわずかに絡む。
胸が、少し速くなる。
「こういう時間、好きだな」
彼が小さくつぶやく。
「私も」
微笑みながら答える。
雨の音と、
静かな街の灯りが、
二人だけの世界を作る。
立ち止まり、視線が合う。
言葉はいらない。
胸の高鳴りだけで、全てが伝わる。
彼の手が、私の手をしっかりと握る。
触れるだけで、心臓が跳ねる。
「……離さないから」
彼が小声で囁く。
甘さと緊張が、同時に頂点に達する。
触れる瞬間は短くても、
全てを伝える力を持っている。
雨が止む前に、
二人の距離は確実に近づいた。
夜景に照らされる二人。
甘さと緊張の狭間で、
関係は最高点に達していた。




