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第43話 あのまま、推し活が続けば、よかったのに

朝、目が覚めて、

最初に浮かんだ言葉は、

それだった。


あのまま、

推し活が続けば、

よかったのに。


安全で、

距離があって、

一方通行で。


何も壊れなかった。


でも、

その言葉のあとに、

自然と、続きが浮かぶ。


――それでも。


私は、

カーテンを開ける。


光が差し込む。

昨日と同じ朝。


世界は、

ちゃんと続いている。


あの出来事は、

私の人生のすべてじゃない。


でも、

なかったことにも、できない。


推し活は、

終わった。


恋でも、

夢でもなく。


ひとつの関係性として、

静かに、終わった。


間違えたかどうかは、

今も、分からない。


でも、

選んだことは、確かだ。


選ばれてしまった私が、

逃げずに、

自分で選んだ。


それだけで、

十分だと思える。


スマホを手に取る。


新しい通知は、

日常のものばかり。


天気。

仕事。

友達からの他愛ない連絡。


私は、

その中にいる。


誰かの影でも、

噂の一部でもない。


私として。


外に出る準備をする。


推しはいない。

追いかける背中もない。


でも、

足元は、ちゃんと前を向いている。


あのまま推し活が続けば、

よかったのかもしれない。


でも、

今の私は、

今の場所を、選ぶ。


人生は、

これからも続く。


――それでいい。

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