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第25話 たったひとつの間違い

眠れなかった。


天井を見つめたまま、

何度も、あの言葉を反芻する。


「ちゃんと、選ばせてほしかった」


私は、選んだつもりだった。

守るために、離れる。

正しい判断。


そう信じていた。


でも、本当にそうだった?


もし、あのとき。

黙って距離を取るんじゃなく、

一度だけ、向き合っていたら。


噂が広がる前に。

誤解が形になる前に。


考え始めると、

止まらなくなる。


私は、

“正しさ”を優先して、

“気持ち”を後回しにした。


それが、

たったひとつの間違い。


朝になって、

スマホを開く。


未読は、ない。

当然だ。


それでも、

指は、連絡先を探している。


消していなかった。

消せなかった。


画面を見つめて、

深呼吸する。


ここで連絡したら、

今までの選択が、

全部、無意味になる。


でも、

何もしなければ、

このまま、終わる。


選択は、

また、私に委ねられている。


逃げることもできる。

正解のふりもできる。


でも、

後悔だけは、

確実に、残る。


私は、

短いメッセージを打った。


「一度だけ、話したいです」


送信。


画面を伏せた瞬間、

心臓が、早鐘を打つ。


間違いかもしれない。

今さらかもしれない。


それでも、

これだけは、はっきりしていた。


何も選ばないことが、

一番の間違いだ。


私は、

自分で、

もう一度、

運命を動かしてしまった。

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