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【第11話:魔王城】

魔王城は、もともとは古代の遺跡のひとつとされている。


縦に長い巨大な黒い岩を、幾重にもくりぬいて内部が形作られており、

規則的に窓穴が開いているさまは、まるで巨大な《巣》を思わせた。


魔界の地でも起伏が緩やかで、人間の領土に最も近い場所にあり、

魔王城へたどり着くことは、意外にも簡単だった。


ただ近くには活火山があり、蒸気が常に漂う一帯は気温も湿度も高めで、

モフモフ秋田犬のまくにとっては、お世辞にも過ごしやすいとは言い難い。

(したがって、いつも一番過ごしやすい玉座の間にいるわけだ。)


魔王城を難攻不落にしている最大の理由は、入り口が一つしかないことだった。

そこを閉じてしまえば、もはやどこからも侵入することはできない。


さらに下から30メートル付近まで、足がかりひとつ掛けられない滑らかな表面。


勇者リオが魔王城に侵入できたのは、ひとえに前の魔王が運悪く(?)消滅し、

魔王ならざる魔王であるまく(虎毛の秋田犬)が当主になっていたために、

入り口が閉じなくなっていたからだ。


魔王城を囲むようにして城壁が設けられ、正面には機械仕掛け(一部魔法仕掛け)の重厚な扉があったが、

実はこの「城壁広場」自体が、大昔は上下させることができたという言い伝えもある。

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