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12 おめでた


 今は男衆三人、村の外で待機中。


 シナギさんとルルリエさんが来るのを待っております。


 お世話になっていた村の人たちにご挨拶してくるとの事です。



「宿の方たち、良い人ばかりで良かったですね」


 そうだね、カミス君。


 急な話しだったけど、察してくれたみたいで助かったよ。


 あの人たちのシナギさんとルルリエさんを見つめる眼差しの温かさ、


 見ているこっちまでほっとしちゃったよ。



「何だか本当にご夫婦みたいだったよね、あのふたり」


 そうだね、アラン君。


 女性にお堅いシナギさんがあそこまで気を許しちゃうんだから、


 こりゃあ本当に本気なのかもね。



 何だかすごくおめでたい出来事な気がするから、


 シナギさんにポイントあげたくなっちゃったよ。



「異議無しっ」×2


 ありがとう。



 ほら、お似合いのふたりが来たよ。



「お待たせしました」


 それじゃ、一度俺の家に戻るって事で、


 カミス君、よろしく。



「はい、スマキ3号、発車します」


 安全運転でよろしくね。



 そうだ、アラン君。


 アラン君たちのいた所では、こういうおめでたい時って乗り物の後ろにいろいろぶら下げた物を引っ張って祝福するそうだけど、やったほうが良いのかな。



「えーと、すみません、ロイさん」

「俺、そういう式とかお呼ばれされたことがないんで、よく分からないんです」


 ……


 なんかごめんね。



「いえいえ、こうしておめでたい雰囲気さえあればヨシッ、ってことで」


 流石は奥さま四人の旦那さん、こういう時は頼りになるよね。



「正直、10人家族は俺にはいっぱいいっぱいです」


 大丈夫だって、これからバンバン子供が増えたって、ちゃんとみんなで助け合い、だからさ。



「本当に頼りにしちゃいますよ」


 任せてよ、俺、それなりに子育て経験者だし。



「ロイさんのところこそ、子供、どうなんですか」


 こればっかりは授かりものだからさ。


 何となくカミス君のところが一番先って気がするけど。



「えーと、善処します」


 いっぱい善処しちゃってね、カミス君。



 うん、すごくおめでたい気分。


 本当に良い旅だったね。



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