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2章 35話 初めての奴隷生活 03

「しかしもうろくしているのはお主の方じゃったかのぅ。

 玲音、女いいぞ特に若い人間の女は。我の肉体の延命と

 力を分け与えてくれる」


「……カティア」


フォルクスが持つ鎖を辿っていくと首輪を付けた奴隷服のカティアがいた。

痛々しいほどカティアの目は絶望の潰されそうなくすんだ瞳で僕を見ている。


「何じゃ、お主達は知り合いかのぅ?」


「お客様、このナンバー156とナンバー157は一緒に

 売られてきましたのでその可能性も十分にありますかと」


「こんな男などわたしは知りません」


「痛てて、もう冷たいな~」


「誰かと人違いでは?」


「もう他人行儀はやめろって。僕だよ、僕。篠染玲音だよ」


「……ごめんなさい。存じ上げません」


「そうか? カティアが分からないのも無理はないよね。

 僕はレオンハルトだよ。レ・オ・ン・ハ・ル・ト」


「……ごめんなさい。存じ上げません」


「おいカティアって、ちょっとふざけるなよ」


「さてはお主、偽名まで使ってワシの女をたぶらかせていたんじゃな。

 どうお主に神の制裁を与えてやろうかのぅ~。

 手足を切り落としてもこの怒りは収まらんぞ。いいかっ、覚悟しとけよっ」


「上等だ。やれるものなら、今すぐにでもやってみろよ」


今僕は商品として牢屋に入っている。

もし神の制裁を下すならフォルクスが遠隔の魔法攻撃をしない限り

奴隷として僕を購入するしか他に選択肢はないはず。

牢屋が開いた瞬間に一か八かで逃走?

いやこの首輪があるからまず逃げるのは不可能だ。

ならせめて命がけの奇襲でフォルクスの顔面に一撃を喰らわして、

この胸くそ悪い気持ちを少しでも解消しないと死ぬに死にきれないぞ。


「わたし、暗いところは大嫌いなの?

 こんな変なヒトは放っておいて行きましょうフォルクス様」


もしかしてお前は他人の振りをしてこれ以上僕を巻き込まないように

行動していたのか?

ならそれは完全に思い違いだぞ、カティア。

自己犠牲で助けられたって全然嬉しくなんかないんだ。

例え運良くお互いに生き延びて立場が変わってもその後悔は心に

永遠に積み重なって死ぬまで残り続けるんだって、僕は知っているんだ。


「お前相当カティアちゃんに嫌われているな?

 カティアちゃんを追い回す変態行為でもしていたのか?」


「そんなストーカーまがいのこと僕がするわけないでしょう」


「しかし状況が状況だけにだな?」


「このワシにお主は命令するのか?

 立場をわきまえるんじゃ、この小娘っ!」


「きゃあ、ごめんなさい、ごめんなさいお爺様」


あのイキがっていたカティアの面影は全然なくて、

ただか弱い女の子の姿で。

このままカティアと別れたらまた姉さんみたいに永遠に

会えないような気がして……。

どうにかしてカティアだけでも助ける方法はないのか?

考えろ、無知な頭で考えるんだ。


「ワシはお主のお爺様じゃないぞっ」


「ごめんなさい、ごめんなさいお爺様」


だだカティアは地面に膝をついて子供のように泣きじゃっくている。


「ガキのように鳴きよって。ただお主はベッド上で腰を

 振って叫いておけばいいんじゃ。

 どーれ言うことを聞かない頭の悪い出来損ないの子にはそろそろ

 体で覚えさせないといけないのぅ」


言うこと? それにさっきの命令? そうだ朝よかれと思って

僕がカティアに使った命令だ。

フォルクスはまだ僕のこと偽勇者と発言している。

裏を返せばまだ異世界からきた本当の勇者かもって

まだ心の片隅には残っているはず。

この作戦は自分が有能だと思っているヤツほど成功率がぐっと上がる。

その自信に満ちた過信を上手く逆手に取ればあるいは……。

お読み頂きありがとうございます。感謝感激雨あられです。

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☆でも押して頂けると更に嬉しいです。

作者の書くモチベーションにも繋がってきます。

この本主人公である篠染玲音のようにみんなに無視されるのが1番怖くて、

読者様の反応があるだけでどれだけ心が救われるでしょうか?

少しでも読者様の貴重なお時間を楽しい時間に変えられたら嬉しい限りです。

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