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未来世界に戦争する為に召喚されました  作者: 堕天の翼のあさぼらけ
惑星ファンタジー迷走編

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第47話 探索者は四人、ひとり多いぞ!

 これは西暦9980年のはるか未来のお話。

 行方不明になったケイを探しに、惑星ドルフレアにやってきたマイ達一行。

 この地で盗賊に襲われていたローラスの執事、セバスから千年前のかげろうおケイの伝承を聞かされた。

 マイは、このかげろうおケイこそが、行方不明のケイではないかと思うのであった。



 かげろうおケイは、こう言い残したという。

 グレウス歴250年、私を探す者がこの地に現れる。

 その者は、緑のマナ、赤いマナ、白いマナ、黄色いマナの使い手の四人のうちのひとり。もしくは複数人。

 その者達と、ほこらの封印を解いてほしい。


 セバスの、千年前のかげろうおケイの伝承のお話しは終わった。

「どう思う、アイ。僕にはケイ本人だとしか思えないんだけど。

 ミイは、どう思ってんのかな。」

 マイは鉢巻のチップを通じて、パートナーのサポートAIのアイに呼びかける。

 ミイは、ケイのサポートAIだ。

「私には、なんとも言えません。

 ミイは、ケイの捜索モードに移行中で、私達と話す事は出来ません。

 ですが、かげろうおケイの伝承は、データとしてミイにも伝えました。」

「でも、千年前に迷い込むなんて事が、実際にあるのかな?」

 マイは、そこが疑問だった。かげろうおケイがケイ本人だとしても、なぜ千年前に現れたのか。

「次元断層に巻き込まれたならば、タイムスリップの可能性もあります。」

 アイはマイの疑問に対し、ひとつの可能性を話す。

 この世界には、無数の次元空間が存在している事は、マイも知っている。

 その無数の次元空間の間にひずみが出来る事もある。

 そのひずみに、ケイは落ちたのであろう。

 でもこれは、ひとつの可能性に過ぎない。

 そして、かげろうおケイがケイ本人だとは、まだ決まった訳でもない。


「マイアミン殿、いかがなされた?」

 かげろうおケイの話しの後、何やらぶつくさ言ってるマイを、セバスはいぶかしがる。

「すみません、少し考え事をしてしておりまして。」

 アイとの会話中のマイは、セバスに現実に戻される。

「ほう、考え事はまとまりましたかな?」

 セバスはマイに尋ねる。それはまるで、マイの考えている事を見透かしているかのようだった。

「どうも調子狂うわね。」

 マイは紅茶を飲んで、気持ちを落ちつかせる。

「で、セバスさんは、僕を緑のマナの使い手だと思ってるんですよね、かげろうおケイを探しに来た。」

「さようでございます。かげろうおケイの本名は伝わっておりません。

 ですが、ケイネシア・ヤーシツ・メドローアであった可能性も、否定出来ません。」

 マイはセバスのその言葉に、ため息をつく。

「はあ、最近行方不明になったケイネシアが、なんで千年前にいるのですか!」

 マイのその言葉は、マイ本人に対しても言っている言葉だった。

「その様な事が起こっても、不思議ではないと、私は思います。」

「何を根拠に、そう思うのですか!」

 マイは何故か苛立つ。確かにかげろうおケイはケイ本人だと思う。

 しかし、その確証は何もないのだ。マイはそれがもどかしかった。

 そしてセバスには、何もかも見透かされている。そんな気がしてならないのだ。


 セバスはマイから手渡されたソウルブレイドのクダを見つめる。

「マイアミン殿のこの剣は、かげろうおケイの剣と瓜二つ。

 これで関連性がないと言う方が、無理がありますな。」

「返して下さい!」

 苛立つマイは、セバスの手からソウルブレイドのクダを奪い取る。

「それならば、かげろうおケイの剣を、僕に見せて下さい。」

「もとより、そのつもりです。ですが、ローラス様の御許可をいただかないと、お見せするわけにはまいりません。」

「そう、ですよね。ロトレンス家に伝わる剣ですから、ローラスさんの許しは必要ですよね。」

 マイもそこは理解を示す。

「ならば、ローラスさんがお目覚めになられたら、すぐにでも頼んで下さい。」


「その前に、確認させて下さい。」

 マイの申し出に、セバスもひとことあるようだ。

「かげろうおケイを探す者の伝承ですが。」

 セバスの言葉に、マイはうなづく。

 セバスは言葉を続ける。

「四人のマナの使い手のうち、緑のマナ使いはマイアミン殿、赤いマナ使いはユアシルク殿として、残りのふたり、黄色と白のマナ使いには、心当たりはございますかな?」

「あるわ。」

 セバスの質問に、マイは即答えた。

 黄色のマナ使いは、リムの事。そして白のマナ使いはマインの事だろう。

 それを思えば、セバスの言いたい事も、マイには分かる。

「では、かげろうおケイはなぜ、紫のマナ使いについては何も言わなかったのでしょう?」

 セバスのその疑問も、マイにはすぐに解ける。

 だが同時に、どこまで言っていいものかと、少し悩む。

「メドーが仲間になったのは、ケイがこちらに来た後だったからね。ケイはメドーの事を知らなかったのよ。」


「なるほど、それならば納得ですな。」

 セバスはそう言うものの、マイの発言は、色々と問題をはらむ。

 エティコの縮緬問屋のお嬢さまを知らないとは、あり得るのか?

 そのお嬢さまが仲間になったとは、どういう事なのか?

 そこでセバスは、こう尋ねた。

「ケイネシア殿は、このロトリア周辺で、何をなされていたのですかな?」

 これにはマイも、少し口は重くなる。どこまで答えていいものか。

 少なくとも外宇宙から来た事だけは、言ってはならない。

 この惑星の歴史に刻まれるような事は、あってはならない。

 かげろうおケイがそう努めたように。とは言っても。

「そうね、あなた方は千年前から既に、巻き込まれていた訳ですよね。」

 マイは自分にそう言い聞かせる。それは、マイの発言をやめさせようとする、アイへの言葉でもあった。

「ケイがこの地に来たのは、ある鉱物資源の密輸の調査をするためです。」

「な、なんと!」

 セバスは驚く。

「それは、バッドメアカンパニーの事ではありませんか?」

 セバスには心当たりがあったのだ。

「バッドメアカンパニー?」

 マイはその単語をつぶやく。

 サポートAIのアイは、確かにケイの調査報告にその名を見つける。

 だが、詳しくは分からない。

「すみません、まだケイの調査報告書の全てには目を通してなくて。」

 マイは、アイの言葉を代弁する形になる。

 だけどセバスには、それで充分だった。

「つながりましたな。我々の点と、あなた方の点が。」

「それは、どう言う意味ですか?」

 マイは当然そう問いかけるのだが、セバスは答えない。

「すみません、マイアミン殿。この先はローラス様を交えてのお話しになります。どうか、ご理解下さい。」

「そうですね。こちらもユアとメドーも同席した方がよろしそうですね。」

 マイもセバスに同意する。

 サポートAIを通じれば、この会見の内容も、ユアとメドーにも伝わる。

 だけど、やはり顔を会わせて話し合った方がいいだろう。


 こうしてセバスとの会見を終え、マイはユアとメドーの待つ部屋へと戻った。

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