7話
ちゃんとかけているかとても不安です。
一旦落ち着こう。
今わかっているのは相手のレベルは少なくとも2桁。謎の状態である夢現。そして看破の結果にあった妨害から強いか看破を妨害するスキルを持っているということである。最後のは後者であって欲しい。
現状の俺だと勝つことはほぼ出来ないだろう。しかしイベントとして発生したからもしかしたら次は無いかもしれない。負けイベだったとしても勝つために全力で戦うとしよう。
戦う前に急いでステータスを開き残しておいたSPをAGIに20、STRに6振る。今の俺が勝てるとしたら敵の攻撃を回避して攻撃をするという方法でしか無理だろう。俺の強みは速さだからな。
準備も完了したし短剣を抜き、構える。周りは既に暗くなっていて兎はまだ俺に気づいてないっぽいので、練習をした暗殺っぽい攻撃で奇襲をする。
できるだけ小さい声で「強化融合『ルート』」と唱える。風を纏ったのを感じたら弧を描くようにして移動し敵の後ろへまわる。そして速度も加わった全力の突きを首に刺す。が、刺さったのは5センチほどで、感覚としては固めの土に短剣を刺したみたいだ。
と、そんなゆっくりしている暇はなく急いで短剣を抜き後方へ跳ぶ。するとさっきまで俺がいたところに兎が蹴りを入れた。すごい速さで地面に足がぶつかったことにより結構でかい音が鳴った。
やはり当たったら一撃だろう。豆腐装甲だし。
一応攻撃は通るが攻撃のみで削りきるのは絶望的だろう。ここは『ブレイク』の効果を活かし首の部位破壊を狙い倒すことにしよう。
しかしもう兎に気づかれたので奇襲は出来ない。そして兎は角で俺を刺そうと突進してくる。俺の方がかろうじて速いような速度の突進を紙一重で回避し、首に切りつける。
そろそろ強化融合でMPが切れるのでその前に同じところをもう一度切りつけたい。風の力で急に後ろへ戻りもう一度切りつける。
しかし、兎の腕により攻撃は阻まれ強化融合の効果が切れた。急いで兎と距離を取り近くに落ちていた石を拾う。
『シュート』と唱えると石が青白く光る。そのまま兎の首目掛けて全力投球。本当は強化融合の上乗せも欲しかったが強化融合中は短剣の方がダメージが入るのでしょうがない。何故投擲のアーツを覚えているか?それは昼間の売却時角の数が少なかったのに関係している。投擲の練習も、ちゃんとしていたからな。他にもパッシブアーツの『エイム』という投擲の命中率をあげる効果のあるのも取得している。
投擲した石は勢いを無くすことなく兎の首に迫り少し鈍い音を鳴らす。どうやら最初に刺したところに当たりダメージが多く入ったようだ。その攻撃に兎が怯む。その隙を逃さず首目掛けて切りかかる。
兎は慌ててガードしようとしたが一瞬の隙によりガードは出来ず俺の攻撃を受ける。同じところを切りつけたことにより太い血管が切れたのか血が勢いよく吹き出す。看破に変化は無いが恐らく出血の状態異常になっているだろう。
兎は恐らくもうすぐ倒れることを悟ったのか攻撃を警戒することなく猪突猛進してきた。俺は急なことに一瞬隙を許し角の突きをくらいかける。
ギリギリ短剣で受け流すことは出来たがその力強さにより受け流してもダメージをくらい瀕死になってしまう。急いで距離を取るがすぐに詰めてこられてしまう。
最初から負けを覚悟だったし一か八かの攻撃をするとしよう。時間が経ち少し回復したMPで5秒間だけ強化融合を使い首を断ち切る。
兎が近寄ってきた瞬間に「強化融合『ルート』」と唱え一気に加速し兎の負傷した首に向けて腕を、風で加速させ隙の大きいような大振りで思いっきり切ろうとするのと同時に兎の腕が顔へと迫ってくる。が、その攻撃が届くよりも前に兎の首を切断することに成功する。
すると兎の全身がポリゴンとなり目の前に迫っていた攻撃も消え去る。それと同時にレベルアップを知らせる声とアーツ取得の声が頭に響く。その声を聞きつつ俺は一気に緊張感が抜け座り込む。
PN:ソラン Lv16
ステータス
STR:26 AGI:40
SP:14
SKP:15
何か書いていて兎を間違えて熊と書きかけることが何回もあったので読んでくださる皆さんから見てもちょっと想像しずらいかもです。