2話
「ルート次はスキルか?」
武器の確認を終えてルートに確認する。
『うん、そうだよ。じゃあスキルを決めてね。選べるスキルは5つ。ここで取得できるスキルは『SKP』を1消費で取得できるよ。後からでも選べるスキルだから欲しいのを取ればいいよ』
ここでの選択はポイントを使うか使わないかの差だけらしいので大雑把に見て直感で決める。
初期スキルだからか大量にあるスキル欄から良さそうなのを見つけるのは苦労したがその見つけだしたスキルはこれだ
『短剣の心得』 『歩術』 『光魔法』 『投擲』
の4つだ。なぜ4つかって?大雑把に見て必要って感じたのがこの4つだけってのもあるけどちょっと試してみたいこと?みたいなことがあるんだよ。
「なぁルートのおすすめのスキルってあるか?」
そう、ルートに聞くことである。サポートって明言しているくらいだから何かこういった隠し要素的なものもあるんでは無いだろうか?と思ったからだ。
『ふふふ、いやぁ聞いてくれるか心配だったけど良かった。そうだよボクはちゃんとサポートするって言ったしこうやって聞いてくるものだよね。他は聞いてくる人が全然いないっぽいんだよね』
他………プレイヤーのことだろうか?ふむこの行動は恐らく当たりだったっぽい?
『えーと、おすすめのスキルだったねそれだったらここを出る時に渡すとするよ』
「えーとルートに貰えるのかな?ありがと」
何か貰えるっぽい。
「じゃあスキルは終わりかな?」
『うん終わりだよ。じゃあ最後に敵と戦ってみよう。生き物と戦ったりするのは初めてだろうから攻撃力のない兎と戦ってみよう』
ルートがそういうと辺り一面が草原に変化して目の前に頭に角を生やした兎が現れた。
それを見て俺は短剣を抜く。スキルの効果か武器の性能故か分からないがとても手に馴染む。
そして兎がこちらに向かって跳んできた。それを見て俺は短剣を一振りして兎にダメージを与える。
DEXの効果だろうか?短剣の軌道が思った通りに動く。
今度は兎の攻撃を回避してみる。攻撃力のない敵なんてそんなにいなさそうだしね。
兎がその角を槍のごとく胸を狙って突いてくる。それを見て俺は右に飛ぶように回避し兎の後ろにまわる。これを数回して移動と回避に慣れてきたので兎を倒す。
兎が攻撃してきたのを見て左前に全力で跳ぶ。そしてすれ違う瞬間に兎の角目掛けて短剣を振り上げる。すると兎の角は折れさらに体勢を崩して背中から落下する。兎は角を折られたからかもしくは背中から落ちたからかはたまた両方かが原因でスタン状態になった。その隙を逃さず兎の腹に短剣を刺す。それにより兎から血が出て手に少しつく。
生き物を殺し血も見たがあまり抵抗はない。ゲームだからかな?
『ホーン・ラビットを討伐しました』
『1000G入手しました』
ふむ、兎の名前はホーン・ラビットだったのか。まぁそのまんまって言ったらそのまんまか。入手したのは素材ではなく1000Gか。これは所謂チュートリアルクリアで貰える初期金額だろう。
しかし1Gは日本円で何円相当なんだろうか?
「ルートこのGってどれくらいの価値なんだ?それと素材とかが手に入らなかったのは戦闘練習だからか?」
『うん。素材が手に入らなかったのは戦闘練習だからであってるよ。本当の戦闘の時はGじゃなくて素材などが手に入るよ。あと価値だったね?君たちの居た世界の価値に照らし合わせると1G=10円ってところだよ。』
なるほどつまり初期金額は10000円……もとい1000G。お金を手に入れるには素材の売却とかかな?概ね予想通りかな。
「ルート他には何かあるか?」
恐らく終わりなので確認をとる。
『うーんとね、うん他にやることはないね。じゃあ最後に何か質問ある?』
どうやら質問タイムらしい。まぁ聞きたいことが色々あったからいい機会だ。
「じゃあ最初の質問はルートの種族って妖精?」
『うんそうだよ。ちなみにボクは風属性の妖精ね。』
やはり妖精だった。風属性か。この言葉で色んな属性の妖精がいることがわかるな。
「じゃあ次はさっきのホーン・ラビットの名前がわからなかったりしたのは鑑定とかそういったスキルがないからなのか?あとどうやったら見れるようになるんだ?」
『ホーン・ラビットが分からなかったのはスキル『看破』がなかったからだよ。ちなみに『鑑定』はアイテムの情報が読み取れるスキルだよ。入手法は街で売ってるよ』
これは、街でやらなければならないことができたな。
「じゃあ最後に夢の使者ってなんだ?」
『ふふ、それは秘密だよ。自分で答えを発見してね』
やっぱり教えてくれないか。まぁダメで元々だし。
『これで終わりかな?』
と、聞かれたので了承する。
すると俺の周りに魔法陣が現れ、どんどん眩しくなっていく。するとルートが光り始め光の粒子になり俺の体に入ってくる。
―――――――あれ?最後のスキルは?
予定よりちょっと長くなってしまいました。
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