復讐の計画
「例の組織について教えてください。」
俺は復讐のためにTAKASHIから組織のことを聞こうとする。
TAKASHI「奴らは元々全国規模のヤクザだった。でも今は別のグループからの依頼で俺が根本的に弱らせた。」
俺は復讐の決意をますます固める。
TAKASHI「その前に訓練だ、初心者にいきなり銃を握らせるわけにもいかない。」
どうやらTAKASHIは俺の両親を巻き込んだことを後悔しているように見える。
俺とTAKASHIはハシゴを使って地下に降りた。
TAKASHIの隠れ家はまるで基地のようだ。
地下は上の部屋より広かった。
壁はコンクリートで銃弾が当たった後がたくさんある。
TAKASHI「ここで銃と体術、ナイフを覚えてもらう。」
「銃は何使ってもいいのか?」
TAKASHI「デザートイーグルとM500以外ならいいぞ?」
少してきとうな感じもするが大丈夫だろう。
ここは銃が充実している、なんでもある。
メジャーなAKからよくわからないやつまで。
「俺はこの銃を使うよ。」
俺が手に取ったのはあまり見ない銃だった。
バレルのところがやけに細くて古臭い銃だ。
TAKASHI「ルガーP08か、エリート向けだぞ?」
「こいつでいい、こいつを使う。」
なぜかこの銃に魅かれた。
それから俺はいつも通り学校に通いつつTAKASHIの家で殺し屋のイロハを教え込まれた。
俺は教えられた通りにやっているだけだが。
TAKASHI曰く「君の才能は明らかにおかしい、順応が早すぎる。」ってことだ。
そういえば訓練二日で20メートルならど真ん中に当てれるようになった。
TAKASHI「これなら…」
訓練開始から早くも1ヶ月、俺はすでに普通の人間を超えた力を手に入れた。
しかしこれだけ早く技を覚えるのはTAKASHIでも想定外だったようだ。
とにかく俺はすでに復讐の手立てを整えた。
あとは計画だけだ。
「組織を潰すにはどうすればいいんです。」
TAKASHI「方法は簡単だ。君の通っている高校に盤上って女はいるか?」
何言ってるんだ、俺の高校は工業高校、そんなところにそんなお金持ち風の名前のやつなんて…
「あ、いた。」
たしか生徒会長が盤上亜里沙っていうやつだったはずだ。
喋ったことはないがかなりお金持ちのお嬢様って感じだ。
「なるほど、そいつの父親が組長ってことですね?」
TAKASHI「いいや違うぞ鷹志、やつが組長だ。」
俺は耳を疑った。
あの女が組長?あれが?
あの長髪のお嬢様が?
TAKASHI「やつを舐めるな。やつ自身もそれなりに腕が立つらしい。」
「じゃあそいつを殺せば俺は仕事完了ってことですね?」
所詮は女だ。
それに前からあの女がいけ好かなかったんだ。
やつが生徒会長になってからロクなことがない。
俺はあいつが生徒会長になってから弱者はいじめられやすい傾向になった。
わかりやすくいえば学力と体力のバランスが取れていないものは弱者とみなされ、集中的なイジメにあう。
生徒はそれを恐れて勉学に励むということだ。
理想的な取り組みだ、しかしやる気のない俺からすればこれは面倒臭い、周りの学力が上がれば俺がイジメの対象になる。
面倒臭い。
「それじゃあ早速、明日仕事を始めます。」
そう言って俺は家に帰った。
「父さん、母さん、二人に仇をプレゼントするよ。」
俺は夜の帰り道に空に向けて呟いた。
???「へえ、仇ねえ、その仇ってのは誰のこと?」
後ろから声がした。
振り向くとそこには盤上亜里沙がいた。
「ああ?手前に関係ないだろうが。」
威嚇気味に俺はきつく言ったが生徒会長は動じていない。
盤上「関係ない、ねぇ。そういえばあなたの両親亡くなったみたいね。」
「ちっ…」
盤上「あら?知ってましたって顔ね。そうよ?情報ミスだったけど殺したのはあたし達よ?」
「で?どうして欲しいんだ?殺して欲しいのか?」
盤上「これまでのあなたとは違うわね、これまでのあなたはやる気が一切なかったけど今は違うわ?」
「何が言いてえんだこのお飾り女が、殺せるものなら今すぐにでも殺してやる。」
盤上「今のあなたならやりかねないわね。でも攻撃しないあたりビビってるのかしら?」
「俺がブルってるてか?逆だよ糞アマ、お前を殺せるならって俺の中身は高揚してるぜ?」
俺はこれまでにないくらいキレかかっている。
盤上「あなた、何か企んでる?」
「ヘヘッとっても楽しい学業(殺戮)パーティーだよ。お前の校内体制の確立を祝ってな。」
俺はそれだけ言って帰っていった。
少しだけ後ろを振り向くと盤上は携帯のようなものて会話していた。
盤上「もしもし、明日生徒会室に全員呼び出して。全員よ。」
ああ、明日が楽しみだ。