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憎しみあい

???「どうやら盤上君は殺られてしまったようだ。」


???「関係ないよ、バンジョウは僕の手駒にすぎない。」


???「相変わらず冷静だねぇ、本当に彼と同じ遺伝子なのかい?」









鷹志は綾乃と一緒にTAKASHIの隠れ家に来ていた。

目的はボルトアクションライフルを受け取るためだった。


しかしTAKASHIの隠れ家は鍵がかかっていた。

裏口から鷹志はTAKASHIのガンストックがある部屋に行き目的のボルトアクションライフルの九九式小銃を手にとって持って帰ろうとした。


綾乃「どうしてこんなに鉄砲が…」


「説明してたらややこしい、用は済んだからさっさと帰るぞ。」


鷹志は裏口から帰ろうとした。

しかしドアの横に貼り付けてある紙を見つけた。


(こんなのなかったよな…)


鷹志は恐る恐るその紙に目を通した。


「!?」


綾乃「どうかしたの?」


その紙にはTAKASHIからのメッセージが書かれていた。


その内容は『俺は死ぬかもしれない』というものだった。


(あのTAKASHIが死ぬかもしれないだと!?)


鷹志は動揺を隠せなかった。








SAWT本部屋上〜


屋上で2人は対峙していた。


メガネをかけている男はベトナム戦争中にSAA二丁でベトコンを一掃した元傭兵、枝吉。


帽子をかぶった男こそがベトナム戦争中最も恐れられた男、TAKASHI。


その2人が今まさに殺し合わんとしていた。


枝吉「なぜ今日を指名したかわかるか?」


TAKASHI「ああ、わかるさ、今日はお前がマウントジャンゴに入隊した日、お前がマウントジャンゴを裏切った日、そしてお前が死ぬ日だ。」


枝吉「最後が違うな、死ぬのは俺じゃない…

手前だ。」


そういった瞬間、2人は銃に手をかけた。

しかし銃を抜くことはしない。


枝吉(抜け、抜いてみろ、抜いた瞬間貴様は死ぬ。)


TAKASHI(抜けよ 返り討ちにしてやる。)


緊張で双方冷汗をかく。


そして枝吉の冷汗が頰をつたって顎まで流れてきた。

そしてそれが雫になって落ちた瞬間。


2人は恐ろしいスピードで銃を抜いた。


枝吉は腰につけているホルスターから、TAKASHIはベルトに挟んだ状態から銃を手にとり発砲した。


ズドォォン!!


ズドォォン!!


弾丸は同時に発射されて互いの肩をかすめた。


枝吉「ちぃ…」


TAKASHI「こいつを喰いな!!」


TAKASHIは至近距離から弾丸を発射した。


TAKASHIの銃はM1911、7発まで装填できて指さえ慣れれば連射可能だ。


TAKASHIはありったけの鉛を枝吉に撃ち込んだ。


発射による煙幕はあまりにも白く濃かった。


TAKASHI(造作もない…)


TAKASHIが勝利を確信した瞬間、


ズドドォォン!!!


TAKASHI「!?」


煙幕の中から弾丸が飛び出てきた。


TAKASHI「そうか、アレを持っていたんだったな。」


煙幕が切れて枝吉が姿をあらわした。


枝吉「先天性集中力過剰、慣れれば弾丸も止まって見える。」


枝吉には先天性集中力過剰といわれる障害をもっていた。

先天性集中力過剰はあることに没頭するとそれ以外のことが考えられなくなる。

逆に言えばその集中を戦闘に向ければ土壇場の判断ができるということだ。


枝吉はそれを駆使してベトナム戦争を生き抜いたのだ。


枝吉「TAKASHI、お前は俺の先天性集中力過剰を自力で再現したな。」


TAKASHI「利用できると判断したからだ、利用できるものならなんだって利用する。」


TAKASHIはそういうと枝吉に襲いかかった。


2人は絡み合いながらも殴ったり蹴ったり撃ったりしている。










???「彼は間違いなく同じ遺伝子を持っている。」


???「関係ないよ、僕の邪魔をするなら殺すだけだからね。」

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