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魔王と勇者の熱愛報道(?)がされた件

魔界のマスコミなんてだいたいこんなものなのかもしれませんね

 魔王から来客の悪魔が来たと言われて渋々ついて行くと、待っていたのはペンとメモを持った(世間基準で)美しいと言わざるを得ない悪魔だった。

 しかし美しい薔薇には棘があると言われるように、そして美しいか可愛い女(経験上オレの周囲はだいたいそうだ)はもれなくどこかおかしいと思っているように、そいつもディアあいつと同族だった。


『勇者コンゴルドさん初めまして、わたくし魔界新聞の記者で夢魔のミクヤと申します』

「あ、はい初めまして……ってちょっと待って下さい、なんであなた筆談?」

『あ、いえ、気にしないで下さい。いつもの癖でして』

「……どんな癖ですか」

『口開かずほとんどを筆談とすることで「口は滑らせてないしこの件に関して口を開いてはいない」という言い訳をする為です』

「ほうほう、上手く言ったつもりなのかそれ?」

 敬語からとりあえずタメ口に直してツッコむ。やっぱりツッコミはタメ口の方がやりやすいし。

『ああそう、コンゴルドさん……魔王様からあなたに関して記事にして欲しいと頼まれた原稿ブツがあるのですが……』

 そういってミクヤが取り出したのは100枚近くありそうな原稿用紙の束……それが、魔王独特の丸っこい字とハートマーク、そして魔王の字であろう原稿に書かれた1から5までの数字が5束それぞれ違うからおそらく順番を示しているのだろう。

 さて、と……元英雄コンゴルドオレ、土下座の準備は十分か?

『あなたが魔王様の意に反した場合、もしくはわたくしの進行を妨げた場合……号外としてこの小説をノンフィクションとして号外発表しますが、なにか?』

 ペンの尻でメモをトントンと叩きながらミクヤが一言。

 いや、これはもう決まってるじゃねぇか……

「非常に上手く言えていたので、どうかその原稿を仕舞って下さい」

 人型悪魔としては最下級に位置するサキュバスだが、奴らの武器は悪魔の魔力ではない。その肉体、性交渉の為に培われた、相手を自分の虜にする話術、そして相手を巧みに誘導する……あ、これも話術か。


『では最初の質問です、コンゴルドさん』

「アッハイ」

『魔王様との正式な挙式はいつなされるのですか?』

「ずっと後回しに」

(無言の原稿チラ見せ)

「とりあえずオレの育ての親に2人で挨拶に行くのが先かと思います! 挙式はその後にしようかと!」

 くっそ……やられた……どうにかして原稿奪わないと今すぐにでもウェディングになりかねん……

 ヘタレ勇者? 姑息じかんかせぎ? なんとでも言えよ! オレとてこいつをとめなきゃならないんだからな?

『では……あなたにとって魔王様はどのような存在なのでしょうか?』

「…………大切な……存在、です……」

 どう大切な存在なのか言っていない。つまりそういうことだ。

 オレが願えばこの言葉の中身はいつだって変わる。変幻自在だ。多分。

『なるほど、つまり生涯の伴侶として大切な存在だと』

「……そうだよチクショウ!」

 血涙を流しながら叫ぶ。ハメられた事に気付くが時既に遅し。叫ぶことしか出来なかった。祈ることしか出来なかった氷結結界の民のように。

『では次の質問に参りましょう。……ぶっちゃけ、魔王様の愛はいきすぎていますよね?』

「ああそりゃもちろん……はっ」

 言った直後に気づく、これはディアにとってはケジメ案件に成りうる事に……

「くそっ! やられた!」

 今更頭を抱えてももう遅い。数日中にこいつは記事を書いてしまうのだろう。そして……いや、これ以上考えたくはない。

『最後に一つ、オフレコの質問いいですか?』

「勝手にしろよチクショウ! チクショウチクショウチクショウ……!」『魔王様の事、あなたはどう思っているんですか?』

「…………少なくとも嫌いじゃない。嫌いじゃないんだが、まあ、アレだ。」

 不意を突かれ、上手く言葉が紡げない。歩き方を聞かれた百足兵のように、何も分からなくなってしまったが、とりあえず……

「割と……好き、なのかも……」

「ご回答ありがとうございました〜! 明日の朝刊にご期待ください〜!」

「最後だけ筆談せず普通に喋った!?」

 最後にテンション高く言い残し、彼女は去っていった……

 オレに待っているのはディアの折檻……まあ、その……生き延びられればいいな……


 これは後日談的な話になるわけだが、ミクヤが言った(というか書いた)オフレコでの質問という言葉、率直に言えばあれは嘘だった。

 「ディアは嫌いじゃないです。割と好きですよ」と一面記事にしっかりと大きな文字で書かれていた。

 この後これを見たディアから無茶苦茶逃げ回ったのだが、これはまた別の話だ。


次回予告

封じられた未来!魔界の皇リリス

リリスに精○をドピュゼピュと搾り取られリアルライフをゼロにされてしまったディア父で吸血鬼のサタンは、生きる気力を根こそぎ奪われ、霧となって消えてしまった。

一方、ディア経由でリリスの手に渡り加工されたらしい聖剣、カドケウスの行方を探すコンゴルドとディアの前にディアの母リリスが現れ、五体に分身しコンゴルドに(性的に)襲いかかってきた……!














嘘です(顔文字略)

元ネタから五体に分裂コピペなので仕方ありませんよね!

あ、ディアの両親はこんなのにする予定ですが本編中で最終的にどうするかは調整中です。


ところで……出会った頃の話と更に少し前のディア日記はどっちがいいでしょうかね?

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