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闇の魔王見参!! 夜・露・死・苦!!

「私と師匠が組めば、あんたなんか秒殺よ、

び・ょ・う・さ・つ♪

そうですよね師匠!」

サヤカはドヤ顔でピースサインを作り、隣のシェリーに同意を求めた。

しかし、師匠のシェリーから返ってきたのは期待していた共闘の言葉ではなく、涼しげな微笑だった。


「そうね♪ 確かに二人でやれば秒殺どころか瞬殺でしょうね♪

だけど……それじゃあ、あなたの為にならないから。一人でやりなさい!!」


「えっ!?」


サヤカの目が点になる。

今まさに目の前で禍々しい闇のオーラが膨れ上がっているというのに、師匠は魔槍を肩に担いで、スッと後ろに下がってしまった。


「ミレニアムイヤーの予行練習よ。それに……この程度で躓くようなら、あなたには大魔王の資格がないと思ってあきらめなさい。ね?」

シェリーは美しい口角を上げて微笑むが、その瞳は「やれ」と無言の圧力をかけている。


「お前たち……闇の魔王を舐め過ぎじゃあないか……魔王サヤカさんよ。

貴様を倒し、お前から得た権利で 俺がミレニアムイヤーの頂上を奪う」

目の前の悪意の塊がドロドロと蠢き、憎悪に満ちた声を出す。


「ほんとそういうのダルいんですけど……。つまり私の映える国が欲しいってこと? 羨ましいなら素直にそう言いなよ」

「そうだ……お前が派手にデコった国を、俺の闇で塗り替えてやる。そしてお前は 私の糧となるのだ。……


それから、豪槍を持ったお前。見渡すな、槍を持った…だから、私じゃないよ、お前しかいないだろう そんな豪槍持ってる奴

貴様は俺を舐め過ぎだ。

その報いを受けてもらう……!」


「へぇ、どんな報いか楽しみだねぇ。

あたしを退屈させないでおくれよ?」

シェリーは余裕の表情を崩さない。


「言ってろ……。死ねッ!!」

シュルシュル……ッ!!

ヤミヤミの悪意の塊が爆発的に膨らみ、その中心に巨大な紫色のレンズのような眼球が現れた。

そこから黒い無数の影が弾丸のように飛び出し、シェリーの周囲を幾重にも囲む。影たちは不気味な笑い声を上げながら、彼女の自由を奪おうと蠢き始めた。

そして、サヤカの目の前の闇が霧散し、一人の男が姿を現す。


「えっ!? マジ……。

ちょ、ダサすぎ……

今どき……いる?」


サヤカはその姿を見て、本気でドン引きした。


「俺は、闇のスピリチュアル魔王ブラッディ・ジョー(本名:蛾次郎)! 喧嘩上等、気合いと根性で大魔王テッペンをとる! 夜・露・死・苦ゥ!!」


そこにいたのは、重力に逆らうかのような巨大な金髪リーゼントをなびかせ、

刺繍入りの特攻服と禍々しい黒い鎧が謎の融合を遂げた、時代錯誤すぎるファッションの男だった。


「ヤンキー魔王……!? 闇の通信講座、どうなってんの!? センス絶望的なんですけど!」


「魔王サヤカ! 1VS1(タイマン)で勝負じゃあ! 根性焼き入れてやるからそこへ直れッ!!」


ブラッディ・ジョーは、黒い炎のオーラを全身から噴き出し、拳をボキボキと鳴らした。

その姿はまさに暴走族の総長そのもの。彼はサヤカに向けて中指を立て、強烈に挑発した。

「あー……。もう、名前も格好も突っ込みどころ満載すぎて、逆に戦うの恥ずかしいんだけど……。でも、あたしの国に黒く染めると言ったのは、絶対に許さないんだから!」

サヤカはマオロリの袖をまくり、通信空手の正拳突きの構えをとった。


スターダストの城壁の上。

ギャル魔王vsヤンキー魔王、世にも奇妙な『タイマン』が幕を開けた。

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