第1話 見知らぬ場所へ
初投稿となります。
拙い文章ですが、どうか温かい目で読んでくだされば幸いですm(_ _)m
(何処だ……ここ……)
思わず目を覆ってしまうほどの眩しい光が収まり目を開けてみる。すると、そこには見慣れぬ光景が広がっていた。
白い壁に床から突き出た何本もの柱。それを辿り天井を見上げてみると、余程高名な美術家か誰かが書いたのだろう、誰が見ても一瞬圧倒されるほどの巨大で優美な風景画がそこにはあった。造りとしては、どこぞの西洋の城のような印象を受ける。
視線を戻し改めて周囲を見てみると、すぐそばにはいつも見かけているクラス連中がいる。その周りには杖を持ち黒いローブを羽織りフードを被った者が七人、同じく杖を持つも他の者とは対照的に真っ白なドレスを着た少女が一人。
皆一様に額に大量の汗を浮かべ、息を乱している。見るからに体調が悪そうだ。その更に外側の少し離れたところには、数十人の人間がいるのが確認出来た。
ふと下を向いてみると、床は一面に絨毯が敷いてあり、俺やクラス連中がいる範囲だけに青白く複雑な図形が浮かび上がっていた。アニメ等で目にした魔法陣とそっくりーーいや、状況からして恐らくこれは魔法陣そのものなのだろう。
(思い出せ、何があった。えーっと……)
数分前まで俺こと沢渡修哉とこいつらクラス連中は学校の教室にいたはずだった。帰りのホームルームが終わり担任が教室を出ていき、周りが口を開き始めたと思ったら、突如今足元に浮かび上がっているものと同じようなものが教室の床に出現した。
本能的にマズいと感じた俺はすぐさま扉に駆け寄り、開けようとした。が、何か見えないものに阻まれ、開けるどころか扉に触れることすら出来なかった。
「皆今すぐ教室から出ろ!」と誰かが叫んでいたが、教室前方の扉の近くにいた連中、それと後方の扉に向かった俺の様子を見るや否や、今度は何人かが窓に向かい開けようとした。
俺達の教室は三階、しかも下はコンクリートではなく校内では珍しい土に覆われた場所だった。誰かが誤って落ちても大丈夫なようにそう学校側が設計したのだろうか、ともかく皆窓から飛び降りることを選択した。軽い怪我はするだろうが、重症を負ったり死んだりすることはまず無いだろう。
だが、残念ながらそちらも様子を見るに扉と同じく触れることすら出来ないようだった。これから起こることはどうやら回避出来ないらしい、という何人もの焦ったような現状を嘆くような声が耳に届く。
ならばーーと、俺は自分の机に駆け寄り、お守り代わりにいつもバックに入れている、俺にとって一番大切な物を掴み取った。
これから何が起こるか予想はしているが確証は無い。しかし、何があろうといつも身に付けているこれがあれば、俺は冷静でいられるだろう。そんな確信はあった。
そして、それと同時に床の輝きが増した。どうやら間に合ったようだと安心した直後、クラス連中の悲鳴と共に辺り一面を塗り潰すような光に俺達は飲み込まれた。……うん、確かこんな感じだったな。




