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モモタロウ  作者: 110
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モモタロウ伝説

「え?純平の知り合いか?」


いくら元暴走族でも、まるで昭和の生きた化石のような出で立ちのリーゼント野郎に、駿はドン引きしていた。


「いや、駿!アイツ超おもしろい奴だから紹介するから!

キャプテ~~~ン!!今日はもう朝練更けますから~!!

ちょっと来てよ駿!」


「、、、ああ」


リーゼントと純平、そして駿の出会い。


「とりあえず、(ロー)!目立ちすぎるからその超カッコいいリーゼント♪」


「……当たり前。」


「とりあえずこの学校、部外者の出入りうるさすぎるから、コッソリ裏道通って、屋上いこーぜ♪」


「、、、。」


「……。」


3人は、誰もいない校舎の屋上にやってきた。


「マジで超久しぶりなんだけど!!ロー!

何年ぶり?4年くらい?」


「分からん。」


「、、、。」


3人で居るにも関わらず、駿と全く目も合わさないリーゼントこと楼。


「あ!楼!こっちがね、相棒の蒼真 駿!

ホントなんか、相棒って言いたくなるすげーやつなの♪

で、駿!このカッコいいリーゼントは、

同じ中学だった桃田(ももた) (ろう)!

なんかねー、破天荒を極めたって感じのやつ♪」


純平がそう言うと、駿に興味を示す楼。


「で?……誰だお前。」


「、、、。」


睨み合う二人。


「いやいや、睨み合わないでよww

駿は、ま、あんま学校に知られちゃまずいんだけど、

狂犬の元頭、桐生駿。」


「……。聞いた事ある。」


表情一つ変えない、何を考えてるか分からない楼。


「ももたろう?そんなフザケた名前聞いた事ねえな。」


「は?」


「いやいや、お願いだから喧嘩しないの♪

ローは中学の同級生♪中学入ってすぐ少年院行ったから、あんまり名前知られてないのかもね」


「へー。」


いまだに邪険な態度を取り続ける二人。犬と猫ならぬ犬と桃太郎。


「なんで少年院に?」


「なんでだったっけ?」


「………。」


とにかく口数の少ない、無口なロー。

謎の多いやつだけど、コイツがとにかくぶっ飛んだヤバいやつで、これから先、純平や駿を巻き込んで数々の事件を起こしていく。


「にしても、その恥ずかしい頭どーにかなんねーのか?一緒にいるこっちがツラいわ。」


失笑した駿に、


「!!!」


跳びゲリを仕掛けるロー!

に対して、抜群の反射神経でとっさに交わす駿。


「あ?何してんだ?死にてーのかこのクソリーゼント」


「………。キャンキャン吠えるな。犬。」


完全に戦闘モードに入った二人。


「あ~!!ダメだってば!!

とりゃぁぁぁぁ!!」


「!?!?」


背負い投げでローを地に叩きつけ、すかさず大外刈りで駿を倒す純平!


「……………。」


「っ痛、、、。何すんだよ純平。」


睨み合ってた二人からすると、全く警戒してなかった純平の技だったわけだけど、喧嘩の強そうなローと、元最強の暴走族駿を一瞬で倒すその強さ。

すると、


「悪かった」


「?」


「シュン。俺が悪かった。」


無表情なままだけど、ローが駿に対して言った謝罪の言葉。


「ジュンペーは。俺の親友だ。

親友の相棒なら、俺も親友だ。

シュン。仲良くしよう。」


「!?」


「あー、駿!ローは無口で取っつきにくいヤツだけど、すっごい筋の通ったヤツだし、友達想いだし多分。いいヤツだからさ♪できれば仲良くしてこーよ♪

それに、駿はローを見くびってんねー。ローは俺の知る限り喧嘩最強。ヤキ入れてやろー♪くらいの覚悟で相手すると、本気で殺されるよ。

俺も殺されかけたし♪むかし笑」


「、、、。へえ。純平が。」


「………。」


「ああ。てか、俺も悪かったわ。純平の親友なら、悪いこと言った。ごめんな。、、、ロー。」


「分かった。握手」


「?」


手を差し出すロー。

無表情でホントに何を考えてるか分からないヤツ。

手をガッシリ繋ぎ、友情を分かち合う二人。


ボソッと純平にも駿にも聞こえない小声で、


「………いつかぶっ飛ばす。シュン。」


破天荒な、名前も破天荒なモモタロウと、

狂犬、駿と、

名前は白鳥(すわん)だけど、強引に(きじ)、として、

残りの猿は、どんなヤツだろうか。


続くよ~♪




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